中編3
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修道イン8

あれから毎夜、奴と伴に修道院の中の徘徊が続いている

日中や睡眠の概念はない

夜の繰り返しである

気のふれてしまったシスター、毎夜怯えながら祈りを捧げるシスター、おそらく亡くなった人もいるだろう…そんな毎日に俺は何を見ても何も感じなくなってきていた…

何も考えない、感じない、まるで意識のある植物になったみたいである

どこかから声がする

シスター達のお祈りかな?いや違う男性の声だ

声がどんどん響いてくる

どこか懐かしく心地よく感じる

これは神父さん達の声じゃないか?

はっきりわかる

身体が軽くなる

す〜っと浮かんだ感じがした

おっ!

教会にいる

後輩、友人もいる

俺は奴にとりつかれていたのか?

神父さん達がに呼び戻してくれたのか?

俺の中では何日間も経っているはずなのに時間は経過していないようだ…

奴はどこにいるのか?

気配は消えていない

〔ガタガタ〕

〔ドンドン〕

長椅子が揺れ叩かれている

しかしそれがどうした?

奴の中で何日間も行動を伴にした(実際は短い時間)奴のやることは手にとるようにわかる

昨夜からの全く存在のわからない者からあたえられた恐怖はここにはない

(お前は許さんぞ!)

心のなかで奴の悪行に対する怒りが高ぶる

俺は目を見開き奴を探そうと辺りを見渡したが、こんな時には見えないものなのか?全然見えない‥

「お帰りなさい」

祈りの途中で神父さんが俺達に話かけてきた

もしかして?

友人達と目が合ったとき直ぐにわかった

俺だけではなかったのだ!四人とも修道院に行ってたとは‥‥

その後、奴が消え失せるまで神父さんと俺達の祈りは朝方まで続いた

「皆さん今夜はよく頑張りましたね」

奴が教会から去ると神父さんが優しく話かけてきた

(神父さん達はもっと疲れたと思う)

ほとんど会話をしていなかった俺達はさっき修道院で体験した不思議な出来事を神父さん達に熱く語った

「貴方達は数十年前の修道院の惨劇を彼のなかで見てきたというのですか?」

「はい!」

「俺達は奴にとりこまれたのですか?」

「それはないですね」

「貴方達は最初から最後まで我々神父の祈りの輪の中にいました、彼にはどうすることもできなかったはず」

(奴に強い邪悪な力があったとして、俺達を過去の自分にのりうつして何がしたかったのか?)

「貴方達はずっと神に護られていました」

「過去の修道院も神のお導きで行ってきたのです」

(えっ神業?)

何かの意味があって神様が俺達を?

修道院での奴の惨劇を思い出す

神様はなぜ?俺達を?

ならば俺は修道院での出来事を詳しく考察しなければいけないと神父さんに提言した

奴は消え失せただけ、問題は何ら解決していない。

今夜は友人達と教会で神父さん達のお祈りがあったから無事に過ごせたのだ

一人になったらどうなるのか‥

俺達はとりあえず夜を乗り越えることに成功した安心感と今日から何をすべきか考えながら教会内で仮眠につくことにした

「おい、寝れないのか?」

友人が話かけてきた

そういえば友人は修道院に肝試しに行ってないことを思い出した

「お前はどう思う?」

「どうもこうも思わねぇよ、お前の大ビンチの助けができると思うと逆にうれしいさ」

(気持ちは嬉しいが、俺が聞きたいのは修道院をどう思ったかだ!)

「そうじゃなくて修道院のことさ」

「話はお前や神父さんから聞いていたけど、最初は夢でも見ているのかと錯覚していたよ」

「あれが廃墟になってるのも信じがたいし、しかもあの壁を登って入ったなんてお前らはアホやねぇ〜」

(やっぱこいつに聞いたのが間違いか?)

「でもな、俺は解決法がわかったよ」

(マジか?)

「今夜、修道院に行かないか!!」

(えぇーっ)

「教会にいれば身は守れるけど解決はしないと思うぜ、お前の体験した肝試しとさっきの修道院での体験をよく照らし合わせて考えたらわかるだろ?」

(たしかに考察しなければいけないと言ったのは俺だか?もう考察し終えたのか…)

起きたら後輩や神父さん達にも相談して決めよう

俺と友人も眠りについた

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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