中編3
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修道イン11

(ヤバすぎる!)

この二日間で何回目の予感なんだ……

奴は凄い雄叫びとともき襲い掛かってきた!

身体は硬直、目も閉じれない

奴が目の前に!

(もう終わりだ…)

その瞬間、奴はサークルの縄の所で破裂するかのように

[パーン……]

(おや…………?)

消えた?

破裂した?

もしかして、もしかして俺達は浄化に成功!!

「やったか?」

「消えたな!」

「やったんじゃないっすか?」

「だよな!」

やるじゃん俺達!!

絶望感がいっきに達成感に変わる

いがいと楽勝じゃん

俺の予感はまったくあてにならん

「よし、ゴーストバスターズとっとと片付けて撤収」

(それは映画だろ)

「任務完了」

(仕事かい!)

「さっ、呪われたアホくん達、片付け片付け」

(こいつアホさがましたな)

俺達は達成感に笑みを浮かべながら帰る準備にとりかかろうとしていた

「焼いた人形の灰はどうしますか?」

「そんなもん捨てとけ」

「とりあえず聖水かけときますか?」

「火の用心ね」

(意味違うだろ!)

(こいつの発想はどこからくるだ…)

俺は聖水をかけてみたが、さっきのように反応はなかった

荷物を詰め帰ろうとした時

「先輩!また!

(悪い予感…が…)

キター!

振り返るとまた黒い影がこちらに……

「縄、縄っ」

急いで聖縄を取り出そうとするが間に合ない

俺達はすぐに影(シスター達)に囲まれてしまった

「失敗か?」

「みたいね」

(ど〜する!ど〜する?)

またダッシュして逃げるか?

「どうするよ」

「またダッシュか?」

(壁近すぎてジャンプできないぞ…ハシゴか…)

すると………。

『たすけて…』

『たすけて…』

影達から声が聞こえる!

女性の声?

シスター達の声?

こいつのら…何?

影達はまたスピードを落としゆっくりと人の姿に…

『たすけて下さい…』

なんとシスター達の心の声が聞こえていたのだ

「聞こえてる?」

「あぁ聞こえてる」

「このまま逃げたら行けない展開じゃない?」

「そんな感じですよね…」

「とりあえず縄出せ

「聖火もつけろ

シスター達には悪いが縄がないと不安だ

聖火を燈すとシスター達はす〜っと消えていく…

シスター達と奴はどこに行ったんだ?

シスター達は本当に助けて欲しいのか?

奴の罠か?マジに助けを求めてるのか?

俺には判断ができない…

「多分、失敗だよな」

「間違いなく失敗」

(あっさり答えるな…)

「じゃ、あの人形は何?」「トラップじゃないですか?」

トラップ!?

「罠かい?」

「奴は悪霊になるために緻密に計画をたて自殺しましたよね?」

「もしかしたら、今日の出来事も予測して罠を張っていたとしたら…」

「何!じゃ俺達はキチッと罠にハマっちゃったわけ?」

「わからないですが、それっぽくないですか…」

(確かに、それっぽい)

(神父さんどうしたらよいのですか)

(逃げたらダメですか…)

「君らよく思いだしや、なんか忘れてるとこがあるはずやろ!

(忘れてること?)

「なにか見落としてることがあるのですかね…?」

(キチッとハメられただけじゃなくてか…)

考えろ、思い出せ、考察しろ

なにかあるはずだ

「修道院の建物の中ですかね?」

「なにかあったっけ?」

奴のなかで徘徊はしたけど…思いあたるポイントは…。

☆もしかしたら?

「昨日、肝試しで入って中央近くの部屋で奴を見たじゃん?」

「でましたよね!」

「あの時、奴なんかしてなかった?」

なにか隠してたみたいな?

「浮浪者が屈んで何か探してる感じみたいでしたよね?」

「だろ!奴は出て来たんじゃなくて、何かをしてるところを俺達が発見したんじゃない!?」

「それだ!それしかない!アホくんにしては上出来」

(アホはお前だ…)

「よし、ゴーストバスターズ中に突入ー」

(アホ…だ)

「縄から出ても大丈夫っすかね?」

(確かに奴に何されるかわからない)

「それなら大丈ー夫」

「どうするのよ?」

「みんなで縄もって輪の中に入りながら進めばよくない?」

「子供の時にした電車ごっこみたいにか?」

「それ、それよ」

「先頭と後ろが縄を持って、中二人が荷物と聖火を持てば大丈夫やろ」

(なるほど)

俺の考察、友人の進入方法

もう進むしかない!

AM0:00

俺達は建物内へ

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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