中編3
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緩やかな波

僕が十代最後の夏に経験した事を書きます。実話なので大したオチもありませんが個人的に怖かったので、投稿します。

僕は十代最後の夏ということもあり、ヒッチハイクで全国を旅していました。

本州から九州に入り鹿児島についた時、偶然知り合ったA君もなぜか一緒にヒッチハイクについて来ることになりました。鹿児島から宮崎へ二人で向かう事になったのですが、A君は霊感が少しあると教えてくれました。

そんなA君が僕に幽霊につかれやすい体質だからきをつけたほうがいいよ!とアドバイスをくれました。当時幽霊などまったく信じていなかった私は適当に聞き流していました。

A君と鹿児島にから宮崎へ着き、夜の町中をぶらぶらしていると、一人の路上ミュージシャンを発見。休憩がてら歌を聞いていました。一段落した所でその路上ミュージシャンと自分たちがヒッチハイクしているというような会話で盛り上がりました。(以後路上ミュージシャンをB子さんとします。)

その夜はB子さんの家に泊まり翌日ヒッチハイクを再開しました。朝出発しようとしたら、なぜかB子さんもついてきたいといいだしました。来るもの拒まずだったので、三人となり旅を再開しました。

再開したのはいいのですが、この日は思うように車に乗せてもらう事ができず、夜には街灯もない海沿い道で止まりました。海沿いの道を進むと潰れた海の家を発見。僕は今日はここに泊まろう!と提案しました。

しかし、A君もB子さんも顔色がよくありません。僕は不思議に思い「どうした?」と尋ねるとB子さんが「実は私幽霊が見えるんだけどここはやめたほうがいいよ」といいました。

なんとA君に続きB子さんも霊感があると言いだしました。幽霊など見たこともない僕はこの時二人は本当に霊感があるのかテストをしてみたくなりました。

そこでまずA君と二人になり、どの辺に幽霊が居るか尋ねました。A君は「はっきりは見えんけど奥の畳あたりに一人居るよ」と。

次にB子さんにも同じ事を尋ねました。B子さんは「奥の畳に女の子がいるけど見えない?」と。

なんと二人が霊がいると言った場所は同じでした。びびった僕は「じゃあここはやめて海の砂浜まで行こう」と提案しました。

砂浜に着くと二人がここは大丈夫と言ってくれたので一安心しました。街灯一つないので辺りは真っ暗でしたが時間はまだ午後九時ぐらいでしたので眠る気になれませんでした。

海の波は緩やかで気持ちよさそうだったので、波打ち際まで僕は走って行きました。足のくるぶしが浸かるくらいの海の水が冷たくて気持ちよかったので一人ではしゃいでいました。

するとA君が

「逃げろー!!!」

と叫びながらこちらへ全力疾走。訳が分からず立ち尽くしていると再びA君が、

「波ぃぃっっーー!!」

僕の手をA君が引っ張る。

僕が引っ張られた反動で海に振り返る。

ついさっきまでくるぶしまでしかなかった波が太ももの高さまで来ていた。

波が当たり「冷たっ!」と思った時には僕の口は「痛っ!」と叫んでいた。

A君に引っ張られてB子さんのいる所へ向かう。

右足のふくらはぎを見てビックリ!!!

十数センチの人が引っ掻いたような傷が三本!さらにA君の足首には思いっきり捕まれた跡が!

僕は血だらけ足をティッシュで拭きながらA君に何がおこったのか尋ねる。

A君は「波打ち際で遊んでいるオマエが海と反対側を向いた時にショートカットの女が高い波を連れて来るように近づいてきた。」と説明してくれた。

初めての心霊体験に少しチビリそうになりました。ここまで読んでくれてありがとうございます。

以上で終わりです。あと、あまり話には関係のなかったB子さんですが、実は海の家の時にトイレに行きたくなってしまったのです。

しかも潰れた海の家のトイレ付近にも女の子とは別の霊がいるので行けないといいました。

結局A君と二人でしゃがむB子さんを背中合わせで囲みながら用を足しました。

女の子が恥ずかしい思いをしてまで拒否したあのトイレにはどれだけ恐ろしい奴がいたのだろうか?

すごくゾッとしました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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