中編6
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知らない手紙③

また長文です。

なかなか話が進まなくてすいません。

今回は結構進みます。

誤字、脱字等があるかもしれませんが、よかったら読んでください。

続きです。

「もう朝か、あんな事言われたのに結局寝ちゃったなw

やっぱり寝ないと体持たないしな。」

今日も普通に朝がやってきた。

起きた瞬間昨日の事が気になったが、それより仕事だ。

「おはよう〇〇!昨日は寝れたか?」

Aが会社に着いて早々に話しかけてくる。

昨日あんな事を言っておいてなんて軽い挨拶なんだコイツは。

「おはよう。うん、普通に寝れたよ。僕は多重人格者なんかじゃないからな。」

「俺もそう思いたいよ。

じゃ今日も行くからな。」

「了解」

なんて会話をして仕事に取り掛かる。

はあ実際怖いなビデオ見るの。

でも見て確かめなきゃな。

なんて思いながら仕事に汗を流した。

仕事が終わり今日もAがうちに来た。

ここまで仲良くなれるとは思わなかったなw

「よし、じゃあ見るか。」

Aがビデオをテレビに接続した。

「おお、寝てる寝てる。

てか寝相いいなw

羨ましい。」

本当に緊張感が無いヤツだな。

まー寝相の良さには自信があるからいいが。

ちょっと言われて嬉しいのは内緒だw

「・・・・何も起きないな、ちょっと早送りするか。」

ほら見ろ。僕が多重人格者な訳ないだろ。

ちょっと安心。

「あー終わっちゃった・・・。」

とAは安心したとも言えるため息をつきながら言った。

「ほら見ろ。僕が多重人格者な訳ないだろ。」

あれ、なんか二回言った気がするw

「そうだなwなんかゴメンな。

でもまだ一日しかビデオ撮ってないからな。

あ、悪い。」

コイツいい奴なのか分んなくなってきた。

「もう一回手紙見せて。

今度は前のヤツも」

「はいよ」

Aに今までの手紙を渡す。

「やっぱ筆跡がそっくりなんだよな・・・

ん、まてよ、あー!」

Aが何かに気付いたみたいだった。

「今度は何?」

コイツ次は何を言うつもりだ・・・

「ごめん、やっぱお前多重人格者なんかじゃないわ。

あー何でこんな事にも気付かなかったんだ・・・」

Aは申し訳なさそうに僕に謝罪した。

「それはどういう風の吹き回しだい?」

Aに問い詰めると答えてくれた。

「だっておかしいだろ。なんで事故ること知ってんだコイツ。

多重人格者でも未来のことなんて分んないだろ。

それにこの住所。

いくらなんでも違う所には住めないだろ。

昨日はこの間の手紙しか見てなかったから前の内容になんて気が付かなかった。

筆跡で頭がいっぱいだったしな。

あーなんでこんなこと気が付かなかったんだ。」

そうだよ。なんで気が付かなかったんだ。

こんなことに。

筆跡に気を取られて内容を忘れてたみたいだ。

「じゃあ一体だれなんだよ。」

「わからんwまったくわからん。

でも面白くなってきたじゃん」

コイツは本当にいい性格してるよまったくw

コイツになりたいよ。

「まあ疑いが晴れたのは嬉しいけどさ。

気持ち悪いのは変わらないけどな。」

気持ちが悪いから返事は書かなかった。

Aは納得していなかったがw

後日またあの封筒が来た。

気持ち悪いが見たいという気持ちもある。

このまま来るようだったら引越しも考えようかな。

でもメチャクチャいい物件なんだよな。

引っ越す金なんかないしな。

なんて思いながら封筒から手紙をだして読んだ。

手紙の内容

「返事は出さないのか?

まーいい。出す方がおかしいしな。

これからは一方的に話すことになるがそれは仕方が無いんだ。

お前の為だからな。

だが信じて欲しい。

俺はお前の味方だと言うことを。

〇月〇日・・・・

〇月〇日・・・・

〇月〇日・・・・

・・・・・

ここに書いてあることは全部起こる事だ。

お前はこれに注意して行動すればいい。

多少違う形になるかもしれないが。

頑張れ、応援している。」

「なんだこれ・・・」

そこには約一ヶ月分の一日一日の内容が書かれており、とても細かく書かれていた。

正直気持ち悪いと言うより驚いた。

事故の件もある。

不思議なことにこの手紙

が嘘を付いているとは思えなかった。

「なんか不思議な気分だな。本当なのかこれ?

一応Aに報告するか。」

そう思いAに電話した。

「おう〇〇、どうした?

「ああ、また手紙が来てさ。なんか凄いんだよ今回の」

「なになに?凄い聞きたい。」

「なんかこれから起こることが細かく書かれてるんだよ。

たとえば・・・」

Aに一通り書かれている内容を話した。

もう一人じゃどうしていいか分んない。

こういう時こそ友達って大事なんだなって改めて思った。

「うわー凄い細かいな。

事故のこともあるからな。

内容聞く限り送り主は〇〇にアドバイスしてるな。

だったら信じてみろよ。

お前の味方なんだろ?

心強いじゃん。

俺なら信じる。」

あーもーお前になりたいよ僕は。

「まーまだ半信半疑だけど一応信じてみるよ。

まー返事は書かないけどなw」

「お礼は社会人のマナーだぞ。」

「はいはい、いつかな。」

と電話を切った。

今日の日記

「今日また手紙が来た。

そこにはこれから起こる事が書いてあった。

これに気をつけろとのことだ。

事故のこともあるし、一応信じてみるか。

Aが居てよかった。アイツに話すと前向きになれる。

いい友達を持ったよ本当に。

でも一体誰なんだろう。

僕の為に手紙を送ってくれてるみたいだけど。

未来からの手紙?

まさかな。」

それからというもの本当に僕は驚いた。

当たるのだ。手紙の内容が。

手紙は月1で来るようになった。

僕は気が付いたらこの手紙を信じきっていた。

手紙の内容を頭に入れ、その日を過す。

何が起こるか分っている。

失敗するわけが無い。

多少違うこともあったが。

この手紙のおかげで僕は仕事も順調にこなし、夢に一歩一歩近づいていった。

最初の手紙が来てから11ヶ月が経とうとしていた。

「ちょっと今までの手紙を読み返してみるか。」

僕は今まできた手紙を一通り読み返した。

「本当にスゲーなこれ。

コイツに感謝しないと。

あ、お礼の手紙出してなかったなw。

次来たら書くか。

ん・・・何か変だな」

僕は異変に気付く。

「なんか段々字が弱弱しくなってきてないかこれ」

そう、明らかに最初の手紙の字と最後の手紙の字が違う。

気のせいじゃない。

今日の日記

「いやーこの手紙のおかげで助かる。

今まであまりいい人生ではなかったがこの為に今までの辛さがあったのかな。

本当に送り主には感謝しないとな。

それと気がかりな事が。

今日気が付いたんだが、字が段々弱弱しくなってきている。

送り主に何か異変でもあったのかな?

まーいいや、今度返事を書くときにでも聞いてみよう。

お礼言ってないしなw

後日またあの封筒が来た。

「今回のは何か入ってるな。」

開けたら手紙と鍵が入っていた。

「鍵?初めてだぞこんなの。」

とりあえず手紙を読んだ。

手紙の内容

「よう〇〇。手紙はちゃんと読んでるか?

お前返事出さないから心配だぞ。

まーいい、読んでることにしておこう

一つ残念なお知らせだ。

俺はもうじき消えてしまう。

でも後悔はない。

だってお前に手紙が出せていたからな。

日に日に書くのが辛くなったがお前の為だからな。

もっと書きたかったが俺はここまでの様だ。

本当にすまない。

こうなってしまった以上仕方が無い。

この手紙と一緒に鍵を入れた。

これは俺が住んでいるマンションの鍵だ。

出来ることならお前にここに足を運んで欲しい。

いや、来なければならない。

そうしなければ今までの努力が全て無になってしまう。

頼むぞ〇〇。

この手紙を読んでいてくれることを願う。」

「なんだこれ・・・まるで遺書じゃないか。

もう手紙は来ないのか・・・。

この鍵はコイツの家の鍵だったのか。」

どうしよう。行くか、行かないか・・・

でもコイツには本当に世話になった。

僕も男だ。

何があるか分らないが、コイツを知るチャンスだ。

「よし、行こう。」

この時僕はこれから起こる事などまったく予想などしていなかった・・・

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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