メリーさんの捜しモノ

既出・有名な話かもしれませんが、小学生当時に一番怖かった話なので、投稿します。

メリーさんは小学四年生でした。最近では母親におつかいを頼まれる事も増えてきました。

ある雨の日、メリーさんは母親におつかいを頼まれました。いつものスーパーへいつも使う道を通りおつかいへ出掛けました。

ただし、いつもと違う事はその日は雨が降っていた点。メリーさんは赤い傘をさしておつかいへ出掛けました。

スーパーで買い物を終わらせ家に帰り始めました。帰る途中、いつもの長い横断歩道に差し掛かりました。信号は青。メリーさんは横断歩道を渡りました。

いつもと違う事。それは雨が降っていた事。水溜まりを避けながらメリーさんは横断歩道を歩きました。

赤い傘をさしていたメリーさんは信号が点滅して赤に変わった事に気が付きませんでした。

そこへ前方不注意で運転していた大型トラックがメリーさんに襲い掛かります。

メリーさんは大型トラックにはねられて即死でした。メリーさんの体はバラバラになり、事故現場には頭や体の様々な物が散乱しました。

バラバラになった遺体は回収され、遺族の元へ。後日葬式が行われたのですが、メリーさんの遺体は体の一部が不足していました。

遺体が回収される時、大人数で探したのですが、赤い傘を持っていた左手の小指だけが見つかりませんでした。

この事故以来、雨の日にその横断歩道には赤い傘をさして小指を探すメリーさんが現われるとの事です。

以上でメリーさんの捜しモノは終わりです。

しかし、メリーさんの悲劇を知ったあなたに、メリーさんは救いを求め現われます。

三日以内に夢の中へ現われたメリーさんは、あなたに一緒に小指を探して欲しいとお願いされます。決して断らないで下さい。

断るとあなたはメリーさんの恨みを買い、強制的にメリーさんの小指を探さなければいけなくなり、小指のない横断歩道を一生探し続ける羽目になります。

もちろん悪夢から覚める事はありません。

それでは、メリーさんのお願いを引き受けた後の説明に入ります。

まず目の前に現われるのは、メリーさんの事故現場へと続く大きな扉です。右手で開けて、左手で閉めて下さい。

次に現われるのは赤い扉。右手で開けて、右手で閉めて下さい。

最後に現われるのは青い扉。左手で開けて、右手で閉めて下さい。

ここまで進めればメリーさんの事故現場へと辿り着く事が出来ます。しかし、二つの注意点があります。

一つ目はドア開閉時に使う手を間違えないように。二つ目は扉を閉める時以外は絶対に後ろを振り返ってはいけません。扉を閉める時に気付くとは思いますが、後ろには無念の死を遂げた悪霊があなたを引きずりこもうとしています。扉は素早く閉めて下さい。

それでは事故現場は着いた後の説明に戻ります。

横断歩道の前に立つあなたにメリーさんから事故の時の詳しい状況が説明されます。説明からあなた自身の推理でメリーさんの小指を探し出して下さい。

ただし横断歩道の信号は時間経過により青から点滅、そして赤へと変わります。信号が赤へと変わる前に探し出して下さい。

小指を見つけられないまま信号が赤へと変わってしまうと、あなたの結末は夢の中での死。つまり前記の無念の死を遂げた悪霊へとなります。

メリーさんの小指を探し出す事が出来たら、左手で拾い、右手に持ちかえて下さい。そして手を差し出すメリーさんの左手の上に帰してあげて下さい。

メリーさんの願いが叶えた後は来た道を引き返して下さい。スタート地点に戻るには再び同じ扉が青い扉から待ち受けます。進む時とは反対の手順で扉の開閉をして下さい。

最後の扉を閉める事が出来た時、あなたは気持ち良く夢から覚める事が出来るでしょう。

もし、失敗したらどうしよう？扉の開閉を記憶出来ない！推理力に自身がない！と思った方への朗報です。

実はこの夢を見ないようにする為のおまじないがあります。

『ソウシナハノコ』とメリーさんが早く成仏しますようにと願いを込めながら大声で三回叫んで下さい。

最後まで読んでくれて有難う御座いました。

ちなみにこの話は小学生の修学旅行のバス車内で友達から聞いた話です。バスのマイクを使い、みんなに強制的に話を聞かせた友達は非難の的でした。

そしてバス内には『ソウシナハノコ』という叫び声や怖いと思った生徒の泣き声でとてもうるさかった！という思い出があります（笑）

END

怖い話投稿：ホラーテラー　ピリリィさん