中編5
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村営住宅 ファイナル

バレルス村営住宅に到着

すでに神父さんもハイエースに乗って着ている

あっ!教会号にバレルスのステッカーが貼ってある

(友人の仕業に違いない…)

神父さんはどこかな〜?

老夫婦宅かな?

俺達も入るか…

住宅に入ると神父さんと老夫婦、他の3世帯の夫婦もいる

真面目な顔をして何やら話をしているようだが…

「ちょっと外で待っていてくれませんか?」

(俺達は必要なし?狭いから?)

車の待つこと2時間

神父さんが出て来た

「お待たせしました」

「どうでした?何か秘密がありました?」

「ありましたね」

(何っ?)

「あの老夫婦達は元神徒でした」

(信者さん?)

(部屋に仏壇あったよ)

「何で女将の霊があの老夫婦についたのですか?」

「…」

「あの人達はだまされ、女将の殺人に協力してしまったのです」

(殺人犯!?)

「協力とはいっても女将にあったこともないでしょうね」

(理解できないです…)

「あの人達は何をしたのですか?」

「女将の髪の毛と大切にしていたカンザシを盗み隠しのです」

(何のために?)

「盗んだ髪の毛、カンザシは儀式に使い旅館の敷地に埋めたのです」

「儀式ですか?」

「とりつき呪い殺す儀式です」

「何のため?」

「おそらく魔女とか悪魔だとか理由をつけたのでしょう」

「そんなん信じるやついるん?」

「純粋な神従だったのでしょうね」

そんなこと現実に行われているとは…

でも何故、今頃になって女将の霊が?

「温泉旅行です」

(冬に行った旅行ね)

「旅行ではなく慰霊の為に行ったのです」

「あの人達も騙されたことにすぐ気付き後悔してたようです」

「夫婦達はただ自分達の過ちを悔い仏壇に祈る毎日を止め行動にうつしたのです」

(それが旅行か?)

「温泉の敷地に埋めた彼女の物を持ち帰り供養すると!」

俺達にも話が見えてきた

「簡単に言えば純粋な信者の夫婦達を私欲の為に騙した奴がいてこんなことになったわけやね!」

(簡単すぎないか…)

老夫婦達は供養するために温泉に行き物を持ち帰った

「供養が逆効果で、それまで温泉内で眠っていた女将の霊が騒ぎ出したわけですか?」

「持ち帰ったことによって呪いの封印がとけたようですね」

(償う気持ちがあだになったか…)

あの老夫婦達は過去に重大な過ちをした

その酬いを今頃うけているわけだ

「じゃ、自業自得ということですか?」

「えーやん、騙されたたんやし助けたろうや」

(それもそうか)

「どのような者であれ、救いを求める者には手をさしのべるのが私達の使命です」

(さすが聖職者だ)

「では今夜浄化作業をするのですね?」

「はい、執り行います」

俺達は神父さんの指示に従い準備を開始

広場に祭壇を作り、彼女の遺品を祭壇の前に置く

PM11:00

老夫婦達八人に村営住宅内の広場に集まってもらう

「貴方達は罪を犯しました」

「しかし貴方達が罪を認め反省し神を敬う気持ちを失わないかぎり、どんな罪を犯そうが神は貴方達を見捨てることはないでしょう」」

(神父さんカッコイな…)

「賛美歌〇〇番歌いましょう」

老夫婦達は賛美を歌歌えるようだ

何年間も歌ってないのに覚えているのだ

(真面目な信者さんだったんだな〜)

ゴォー!

いきなり祭壇の聖火が燃え上がる

ピチャ

ピチャ

ピチャ―――――――――――――――――――――――――――――――――

(現れたな?)

歌は続く!

女性の霊が正面からゆっくり近づいきた

(ずぶ濡れだ…)

「ひぃゃ〜〜」

老夫婦達は腰がぬけたようにしりもちをつく

神父さん

「さぁ歌を続けましょう」

(無理じゃないか…)

俺達も

「頑張りましょう!」

「頑張りましょう!」

「歌、歌わんかい!」

老夫婦達

「ひぃ〜ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」

(だめだ恐怖で錯乱している)

「かえして…」

「かえして…」

女性の声が聞こえてきた

「ごめんなさいごめんなさ……………………」

老夫婦達は必死に謝る

(もう歌えないな…)

「汝〇〇〇〇よ神の名においてこの者達より……………………………………………命ずる」

「さぁ立ち去れ」

ゴォー

聖火が更に燃え上がる

(決まったか?)

(ダメか?)

「かえして、かえしてー」

(そこに置いてあるからもってけよ…)

「許さない…許さないぃ!」

「オマエタチもシネ

女は怒りをあらわに近づいてきた

(今だ!)

得意のダッシュ

後輩達が聖縄の端と端を持ち女を聖縄で囲む!

後輩達は、じりじりと縄をしぼり輪を小さくしていく

「オマエタチマタ…」

「私達は汝の思う者ではない」

「貴女を危めた男は既にこの世をさり神の裁きをうけたでしょう」

「この者達も男に騙された被害者」

「貴女はこの者達を許し神のもとに召されなさい」

[ジュワ〜]

神父さんが聖水を遺品にかけ煙りがあがった

女の顔が穏やかな表情になっている

「汝、〇〇〇〇よ、元神父〇〇の呪縛よりたった今から解放する」

(元神父〇〇!!!)

「汝にはもう見えるはず」「さぁ、お迎えの使者とともに召されなさい」

(俺には見えないけど…)

「みなで祈りましょう」

女は天に召された

帰り道、疲れた神父さんの代わりにハイエースを友人と二人で運転した

「さすが神父さん鮮やかなでしたね!」

「俺達でもたきたんちゃうか?」

(俺達逃げ出しだろ)

「私ではなく私達でしたことですよ」

(渋いな…)

「元神父〇〇って奴ですよね?」

「そうです…」

「あのアホ、修道院だけじゃなく温泉でも悪さしとったわけやな」

「もしかして神父さんは最初から知っていたのですか?」

「……」

「……」

(疲れて寝たのかな?)

「お前、教会号にステッカー貼っただろ?」

「えっ?お前が貼ったんちゃうん?

「俺が貼るか!

「神父さんに怒らるぞ」

「貼ったのは私ですよ」

(えーーー?)

「バレルスシールなかなかのできですね」

(頼りにもなるし、しゃれの通じる神父だ…)

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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