短編1
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知らない(3)

僕は事態が飲み込めずパニックになってしまい、ただただ父にしがみつくだけでした。

父は、必死に母の名前を大声で呼び続けていました。

母が、その“何か”に変わってしまってから2〜3分(記憶が曖昧です。)が経った時、急に母の体が波打つように跳ね、本来の母の顔に戻ったのです。

と、同時に震えも止まり、母も平常心を取り戻しました。

もともと母は霊感的なモノが強いらしく、キャンプ場へ着いた時から何か変な雰囲気は感じていたと言っていました。

事はあまりにも早くおさまり、母も何もなかったかの様な顔で外へ来て、皆と話をしたりしていました。

僕と姉とA君はあまりにも怖かったので、少しテンションが下がり大人しくしていました。

すると母が、ボソッと。

『たぶん、動物だわ。』

と、言った事が今でもいろんな意味で忘れられません。

(話は、まだ続きます。)

怖い話投稿:ホラーテラー ひろろ軍曹さん  

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