中編3
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ドライブ

あるカップルがいました。二人はドライブが大好きで、休日があるごとに山、海と色々な所にドライブに行っていました。

彼氏の車は4WDで、山道や川はへっちゃらでした。

久しぶりの休日、二人は計画を立て、ある山に向かおう、山にはキャンプ場があるので、バーベキューをしようという事になりました。

さて当日、彼氏の運転で、二人は出発しました。二人のテンションはマックスです。

『この場所で食事をしよう!』や、『この滝は絶対に外せないよね!』などかなり計画もばっちりです。

無事、山に着き、お目当てだった滝もバーベキューも心行くまで二人は楽しみました。夕方になり帰る時間になったので、帰り支度を始めました。

少し天気が悪くなってきたので、早めに帰ろうと思いバタバタと出発する事になりました。

出発してすぐに雨が降り始めました二人は車の中で一安心。ホッと胸をなで下ろします。車の中では『今日は楽しかったね!』『次はここに行こうね!』何かの会話で盛り上がります。

徐々に雨も強まりいつしか辺りにも夕闇が落ちていました。彼氏は最新の注意をはらって運転をします。なんてったって帰るまでが遠足です。運転には自信がありましたが、いつしか雨は一層強まり豪雨に変わってしました。

ハンドルにしがみつくように彼氏は運転をします。彼女は『大丈夫?』『少し休憩する?』と声をかけますが彼氏は『大丈夫。』『山を抜けたらね。』と返します。

カーナビはその間も「次は右です…。」「次は左です…。」「道なりです…。」と指示を出してきます。

一瞬、カーナビにノイズがはしり、「次は右です…。」の指示がでました。山の中ですし、ノイズが入った事を彼氏は別段気にはしていませんでした。カーナビの声には少し気になりましたが…。

道も少し走りやすくなり、雨もましになりましたが代わりに霧が出てきました。が、雨より全然走りますいので、少しスピードを上げて家路を急ぎます。

少し会話も少なくなってきたので、彼女が『音楽でも聞く?』と聞いたので彼氏も気分を盛り上げようと思ったので『せやね。』と一瞬彼女の方を見てまた前を見た瞬間…

目の前を女性がフッと通りました。彼氏はあわててブレーキを踏み付けました…。キーッっという音と同時にフロントガラスに女性の血だらけの顔が一瞬で張り着き後に吹き飛ばします。ドンッという衝撃もあったので、彼氏はやってしまったと思いました。

車を止めて、外に出てみると、女性の姿はどこにもありませんでした。

フロントガラスには衝撃の後もありませんでした。ただ、彼氏の自慢の4WDはガードレールにぶつかっていました。ガードレールの向こうは谷になっていました。ガードレールの側には御地蔵様があり、供養と書かれていました。

もし、ブレーキを踏まなければ、谷底に落ちていたのは自分二人…。全身の毛穴という毛穴が粟立ちます。

彼女は車の中でブルブルと震えていたので事情を説明し、御地蔵様を『二人を救ってくれてありがとうございました…』と心からお祈りしました。

いつしか霧も晴れ、雨もやんでいました。

お祈りも済んだので、二人は帰ろうと車に乗り込みエンジンをスタートさせます。少し走ると二人に寒気がはしりました。

嫌な感じがし、彼氏がバックミラーを見ると…。

今度は全身の毛が総立ちになる感覚です。彼女は隣で震えています。彼氏は『絶対に後は振り返るなよ!』と彼女に伝え。車を止め必死に目を閉じ『さっきは本当にありがとうございました!』『おかげ様で二人は無事に命はとりとめました!』と祈りました。

急にフッと寒気がおさまりましたので目を開けてバックミラーを見るとそのには何もいませんでした。

彼女も状況を察したのか目を開けてかなり泣いてはいましたが、安心したようでした。

『二人が無事かどうか見に来てくれたんかな?』といいながら車のエンジンをスタートさせた瞬間…

「シネバヨカッタノニ…。」

二人の耳元で女性の声が聞こえました…。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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