中編4
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いけない歌(田中編)

たくさんのコメントありがとうございました。

田中に対するコメントも多かっので今回は歌を聞いた後の田中について話をします。

昨日の話に入れたかったのですが長い話になった為、省いてしまいました。

今回は怖い話にはならないと思いますのでご了承くださいませ。

田中は私達の間ではがき大将的な存在でした。

お調子者な所もあり、仲良くしているメンバーの中には苦手と思っている奴もいました。

良いと時と悪い時の差が激しい奴と言えばよいのでしょうか。

根は悪い奴ではないので付き合いを続けていました。

私達は山本家から帰る時も田中を励まし続けましたが『お前らは当事者じゃないから俺の気持ちが分からない。死ぬかもしれないんだぞ。』

と自棄になるばかり。

秋元は呆れてしまい途中で帰ってしまう。

私は少なからず自分にも責任があると思い田中を家まで送り届けた。

『あの巻物さぁ、なんか動物の死骸みたいな臭いがしたんだよ。』帰り際にそれだけ言って田中は家に入った。

それから田中があまり学校に来なくなった。

田舎の小さな学校なので登校拒否はすぐに噂になったが山本の家にバレたらまずいので私も秋元も山本も誰もその話はしないでいた。たまに三人で集まって田中について話をして家に行ってみたが母親から追い返されてしまう。

田中の母親も私達が原因で息子がおかしくなったと思っていたのだろう。

山本の従兄弟が亡くなった頃からたまに学校に来る事があった。

『ワリィ。ちょっと休むつもりだったんだけど休み癖ついて出られなかった。』久々にクラスの皆の前に現れた田中はいつもの調子でおどけて見せたので私達も少し安心していた。

田中は私や秋元とは話をするが山本とは目も合わせない。

もともと気の小さい山本は何かを感じて私達から離れてしまう。

田中は山本の従兄弟をとても怨んでいました。

あいつだけが死ねばいいのに。といつも言うようになりました。

山本のいる前でも言うようになったので辞めるように言うと腹を立てて去ってしまう。

山本と田中を気遣うのに少し疲れを感じていました。

田中が自殺をした日に私と秋元の二人が田中の母親に呼ばれました。

山本家で何かあったのか、見てはいけない物を見たのかと聞かれましたが私達はあの巻物の事を黙っていました。

母親の話だと田中は帰って来てから毎日父親(田中の父親は小学生の頃に他界)

の仏壇に祈りを捧げるようになった。

今まで線香もあげた事もなかったのに急にそんな事をするから最初は感心していた。しかし日に日に祈りる姿が必死になったので理由を聞くと

『話たいけど話したら俺より先に母ちゃんを殺すって…変な婆さんに言われたからこれ以上言えない。』と涙を流したそうです。

母親は霊媒師を探して田中を見るように頼むが私の手には負えないと断られたそうだ。

その後も母親から田中にいろいろ質問するが日に日に話す内容が減ってしまったと言う。

小さな村では噂はすぐに広まる。

噂を恐れて母親は村の誰にも相談しないで田中も外に出さないようにしていたそうです。

田中から母へ宛てた遺書があり見せられた。

『母ちゃん、父ちゃんがいなくて俺も寂しかったけど母ちゃんが一番辛かったよな。俺じゃ父ちゃんの役割は果たせない。けど母ちゃんが元気でいられるように毎日おちゃらけてみたりして少しでも笑ってもらえればと思ってた。(内容はうろ覚えの為多少はしょります)…俺は死ぬ事を選ぶ事にしました。山本家に行ってから俺の人生は変わった。母ちゃん、絶対に山本家には関わるな。山本家に真実はあるけど知ったら母ちゃんも死ぬから絶対何があっても山本家の人間と話をしないでくれ。今までありがとう。ごめんなさい。』

私と秋元は固まってしまった。

もぉ声も出せなかった。

田中の母親に後ろめたい思いを残しながら帰る事になる。

そして、その後すぐに山本家のお爺さんに呼ばれたのだ。

田中の母親と山本家が接触したかどうかは分からない。

ただ田中の遺骨は父親の眠るこの村の墓ではなく寺に安置されたと聞いています。

今も理由はわからないままです。

結局、田中に関しては謎だけが残ってしまいました。今は死んでしまった山本の従兄弟へのぶつけようのない恨みも山本に向いてしまったのだろう…田中の元へ歌を歌う婆さんが訪れていたのかもしれないと私と秋元は思うしかあらませんでした。真実は誰も知らないまま私達は大人になっていったのでした……………。また長くなってしまい申し訳ありませんでした。

これから久々に田舎に連絡して山本がどうしているか聞いてみようと思います。

投稿に慣れていない為、誤字も多く、読みにくい文章だったと思いますが、最後まで読んで下さってありがとうございました。

失礼致しました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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