中編3
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おじさんの部屋

怖いかどうか分かりませんし、私が見たわけでもありませんが…

娘が言葉を覚えて話す様になった2才半ばの頃に、中古でマンションを買いました。築30年の建物ですが、駅は徒歩5分、外装は塗り直しをしてあり、部屋には総リフォームをかけましたので気に入っていました。

南向きに3部屋、北側にバスルーム、トイレ、ダイニングキッチン、もう1部屋…の間取りです。子供部屋は陽当たりを考えて南向き…など、部屋割を考えていると、私と主人の寝室は北側の部屋になりました。

当時娘は2才で、一人でしたので、寝る時は私と主人と娘の3人でダブルベッドに寝てました。

引っ越して2、3日した夜中に娘が

おじさんがいる…おじさんがいるー…怖いー

と、寝室のドア付近を指差し泣きました。寝ぼけてるんだと思いましたが、ほぼ毎日続きます…。

雨の日は、部屋の入り口付近を指差し…

おじさん傘さしてるー怖い…

と言いました。その部屋の隣はキッチンで、料理をしている時には娘はガッシリ私の足にくっついて、その部屋の入り口を指差し…

おじさんがいる…

と言いました。私と主人は『見えない人』ですが、怖いので寝室を移す事にしました。しかし、使用していたベッドはジェルベッドの為に移動させるのは大変な作業でしたので、その部屋に残しました。後は主人のスーツを掛けたりタンスを含め、洋服をしまう部屋にしました。

主人は『見えないけど信じる人』で、『引っ越してから自分の体調が悪いのは…おじさんがいるからではないか…』と、言っていました。

そんな主人は会社の女子で『見える人』に相談しました。その方は私も知っている方ですが、我が家へは来た事が無い人です。

『ベッドがあって、洋服が沢山ある部屋ですね』と、言ってもないのに、おじさんの部屋の中が分かっていたそうです。『いますね。コップに水を入れておけば炭酸水の様に泡が出ますよ』と、言われたそうですが…見えるだけで何もしてもらえない事に私は残念な気持ちでした。

入り切らないので、続きます。最初に入れましたが、怖いかどうか分かりませんし、私は見えません。

でも、その方…旦那の為に『お守りに…』と白いハンカチを下さった様で、枕の下に敷いて寝る様に頂いたそうです。

『見えないけど信じる』旦那は、その晩しっかり敷いて寝てました。翌日は体調が良かったそうです。

寝室を移してから、日頃からドアをきちんと閉めない私も、用が済めば、そのおじさんの部屋のドアはきっちり閉める様になり、ドアが閉まっている為に娘におじさんの姿が見えいのか

おじさんがいる…

など、言わなくなっていましたが…

W杯の時期に、リビングのテレビでW杯を旦那がじゅうたんに寝転んで見ていて、私がキッチンの換気扇の下で煙草を吸っていると、娘が近より…

おじさんがサッカー見てるよー!

と娘が言いました。最初はパパの事をおじさんと冷やかしているのかと笑いましたが、

ちがうよー

と、パパの方ではなく、テレビの向かいのソファーを指差してました。

久しぶりだったので少し怖いのと、驚きもありましたが

おじさんはあの部屋から出て来れるのかー…、スポーツ好きかー…など、だんだんと怖い感覚が無くなりました。

娘にしか見えないので、あの部屋で見たおじさんも、シチュエーション的に怖いですが、もしかしたら表情は怖い顔付きのおじさんではなく、うちに住み着いて生活してしまっているだけなのか…?と、おじさんの部屋に行くと、思う様になりました。

今は娘も見えないのか、おじさんの事を何も言いません。

変な終わり方でごめんなさい。ありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん   

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