短編2
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絶望の果てに…

フィクションです。

とある男がいた。

彼は、事業に失敗して多額の負債を抱え込んでいた。何をするにもやる気が起きず、この先の人生に何の希望も持てなかった。

彼が1人街を歩いていると、10人程のスーツを着た男達が彼に近寄ってきて、その内の1人がこう言った…

『あと、半日…

どうする?延長の利息は今の倍の苦労だが、延長するか?』

彼は意味も分からずにその場は無視してやり過ごした。

それから何日か経ったある日。彼が電車に乗ろうと駅で電車を待っていると、またあの時の男達がいた。男達は薄笑みを浮かべて彼を見ている。

どうやら、何かこそこそ話しているようだ。

気味が悪い。

彼は出来るだけ男達から離れようと、ホームの先へと移動した。

『間もなく、2番線に……』

電車到着を告げるアナウンスが鳴り、そしてすぐに電車のけたたましい警笛が聴こえてきた。

「えっ!?何で…」

瞬間、彼の体は生きるための機能を停止した。

ホームが騒がしくなっていく。

静かに。喧騒に包まれながら、しかし静かに彼は去っていった。

『やっと来たか。』

「…一体。どうなってるんだ?」

『神が君を指名した。

我々は神の命により君を迎えに来たのだ。』

「…俺は、死んだのか?」

『ああ。君は自分から死を選んだ。』

「ふざけるな!確かに、仕事を失敗して自分に絶望してはいたが、あんな死にかたなんかしたくなかった。あれじゃ晒し者だ!それに本当に神が俺に死を望んだのか?だとしら神は悪魔じゃないか!」

『そんなことは口にするものじゃない。

それに、神はちゃんと君に選択肢を与えられておられる。私達はきちんと君に伝えたが、君は何も答えなかった。すなわち、君は無言で死を受け入れたと、私達はそう判断した。』

「………。」

彼は、神が自分に下した余りに理不尽な仕打ちに何も言えなかった…

怖い話投稿:ホラーテラー 少ない乗客さん  

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