短編2
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生まれゆく子供達

人は生まれる前に神様に声をかけられます

神様「ほら、ここがお前達がこれから生きていく世界だよ」

子供達はその神様の声に合わせて下界を見渡します

神様「お前達はこれからこの世界で沢山の経験をつむだろう。苦しいことや悲しいことも沢山ある。決して平坦な道ではないぞ。」

神様は続けます。僕達これから生まれる子供達は、神様の話を黙って聞いています。

神様「だが、お前達は必死で生きなくてはならない。せっかくワシが命をあたえるんじゃからな…。では1865445508…24145番、こっちに来なさい」

神様がその番号を言うと、神様の部下の天使達が僕の背中をそっと押した

僕は神様の前に一人立たされる

神様「あれがお前のお父さんとお母さんじゃ」

神様が指差す方向には、2人の男女が道を歩く姿がある

「僕の…お父さんとお母さん…?」

僕が尋ねると神様はニッコリ笑って、「うむ」と言った

それから神様は僕にお父さんとお母さんを大切にするように言った

お父さんとお母さんが年老いても、大切に面倒をみてあげるように、と言った

お父さんとお母さんは僕の事をきっと大切にしてくれるだろうと言った

僕はこれからの人生に期待と不安でいっぱいだった

その時である

一人の天使が慌てて神様の前に飛んできた

そして耳うちをヒソヒソとした

そのヒソヒソ話で神様の表情が変わった

「1865445508…24146番こっちに来なさい。」

なぜか僕の番号が飛ばされて次の子供が呼ばれた

天使達が僕の手を掴んで、僕をこれから生まれる子供達が並ぶ列から遠ざける

「え?これは…」

僕が戸惑った顔で質問する

するとその天使は言った

「君のお母さんは君を中絶した。つまり君の存在は無かったことになる。悪いが君は天国にも地獄にもいけない」

「え…?」

僕は天使の言葉の意味が分からない。

「出来るだけ苦しまないように無に返すから安心して」

そう言って天使は優しく笑った

でも僕とその天使が向かう先には

沢山の悲鳴が聞こえる真っ黒い空間が渦巻いていた

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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