短編2
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イタズラ

ある男の子がイタズラを考えた

そのイタズラはある怖い話からヒントを得たイタズラである

あるトイレの個室のドアの内側に

「左を見ろ」と書く

そして左側に「左を見ろ」と書く

そして後ろ側(ドアの対面)に「上を見ろ」と書く

そして最後にその指示で上を見た人を上から怪物の仮面を被り脅かす

と、いうシンプルだが、夜遅くやられたらそれなりに怖いであろうものであった

男の子はワクワクして実行にうつす

場所は公園のトイレ

そのトイレは大便をする所が2つしか無く、隣のトイレな上から、隣のトイレが覗ける構造になっていて好都合なのだ

男の子は文章を書いたトイレの隣のトイレに入り誰かくるのをずっと待っていた

しばらくして誰かがトイレに入ってくる

男の子は笑いをこらえながら隣のトイレを上から覗いた

その人は長髪の黒いコートを着た男で、便器に座った途端、男の子の思い通りに行動をはじめた

まず目の前の文章を見て、左を向く、そして、左の文章を見て後ろを向く……

男の子は内心ニヤニヤしていた

そして黒いコートの男はとうとう上を向いた

男の子も怪物の仮面をつけたまま睨み返す

だが、その黒いコートの男は驚く素振りも見せずにじっと男の子を見つめていた

あれ……?バレた……?

男の子は作戦失敗と思い

怒られる事を恐れ、そっと仮面をつけた顔を引っ込め

トイレから出ようとした

男の子がトイレの鍵を開けたそのときである

あれ……?

男の子は妙な違和感を感じた

これはおかしいと思う違和感だ

首の回転のしかたがおかしい……

そう、そうなのだ

さっきの黒いコートの男が後ろの「上を見ろ」の文章を見たとき、体を少しもひねっていない…首だけ後ろを向いた…そしてそのまま顎を上げて…

ギィ…

男の子がそこまで考えた時後ろからドアを開ける音が…

男の子の心臓が高鳴る

恐る恐る振り返る

すると、そこには首や手足や腰がが有り得ない方向にねじれた男がこっちを見ているではないか

「うわぁああああああ…」

男の子は全速力で逃げ出した

公園の中を走る男の子

後ろからはあの黒いコートの男が上から糸でつった人形のような不自然な動きで追ってくる

しかもその動きが異常に早い

男の子はそこまで確認した後、後ろも振り返ることが出来ずに家まで遠回りのルートで帰った(家を覚えられたくなかったからだ)

な、なにあれ?人間じゃない?なんなの?

男の子は3km近く走った後、命からがら家に逃げ込んだのだった

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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