深夜、自殺の名所にて~終~

短編2
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深夜、自殺の名所にて~終~

帰り道、女を家まで送った。同じ県でうちから一つ町を挟んだ所にあった。実家に着いたのは深夜の3時半位だった。それから兄と語りあった。自殺や死についてである。あれだけ時間を忘れるほど、真面目な話をしたのはいつぶりだろう。お互い真剣だった。

TVが朝の8時を告げると、それを見た兄が言った。

「そろそろかな。ちょっと知り合いの寺に行って祓ってくるわ」

俺「どうしたの、突然」

兄「どうやら自殺した人間(2人ほど)に憑かれたみたい。」

何から何まで侮れない人だ。返す言葉もなく兄は出ていった。

出ていくのを見届けたら、一気に睡魔に襲われ寝てしまった。次の日には兄はいつも通りに暮らしていた。お祓いは大丈夫だったらしい。

それから2週間後の日曜の朝、今日の夜に皆集まってくれと、家族3人に告げると朝からどこかに出掛けていった。

その日の夜。

俺と両親は居間にいた。兄が帰ってきた。居間のドアが開くと兄の横には……あの女がいた!!

開口一番兄が言った。「3週間前に皆と話し合った時少し揉めたよね。悪かった。でも今日、この日をもって家を出て、彼女と暮らします。」

口が開いたままの母。唖然とする俺と親父。あの時の一部始終を兄が全て話した。

車で送った時に何か困った事があれば協力するからと携帯番号を書いたメモ書きを渡していたらしい。(当時の俺、全然気付かず…)話しはトントン拍子に進み3週間後、兄の引越しが完全に終わって出発する際に俺に向かって、

「これは運命なんだよ。多分。アイツを守らなきゃ。側にいてあげないと。うまく伝えられないけど…実家、宜しく頼む(笑)」

カッコ悪かったが気持ちは十分伝わった。そして家を後にした。

そして…

~後日談~

あれから4年の月日が経ち、女は義姉となり俺もおじさんになった。時々、義姉と会ってもこの話しは話題になるが既に昔の話しでいつも笑いながら話す(特にバックドロップは今も兄を恨んでいる模様…笑)。

兄は25年ローンのマイホームと、娘2人とおばあちゃんの5人で幸せに暮らしている。

この話を思い出すと、

人生捨てたもんじゃない

って、いつも思う

お付き合いいただきありがとうございます。兄は霊感が強い為、色々「体験」しているので、また次回このサイトに載せたいと思います。

怖い話投稿:ホラーテラー 久々の匿名で★さん  

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