短編1
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ばぁかぁ。

もう随分と昔の話だ。

十代の頃よく金縛りにあった。

思春期によく金縛りに遭うって聞いたのでそんなもんだと思って割り切っていった。

大抵一人でベットの上でボーっとしてたら身体がピクっとも動かなくなり、声も出せなかった。

毎回金縛りが解けるまで念じたり、唸ったり、力んだりでくたくたになった。

ほんと勘弁して欲しいよなぁ、といつも思った。

ある晩ベットでごろごろしていたら金縛りタイムが始った。

またかよー疲れるだよーと思いながら、金縛りが解けるのを待った。

だが、金縛りは解けるどころかますます酷くなり、

何処からか人の笑い声が聞こえてきたんだ。

何だコリャーッ!?

頭の中は軽いパニックだ。なにせ声が聞こえるなんて初めてだ。

笑い声は次第に増えていき老若男女大勢。

まるで簀巻きにされて転がされ大勢の人に笑われてる状況だ。

もう駄目だッ!と思った時、耳元で「ばぁかぁ」と男の声で囁かれた。

その途端金縛りは解け、あんなに煩かった笑い声もぴたりと止んだ。

ベットから起き上がり、呆然と部屋を見渡した。

なんともない。

普通ならここで安堵するんだが、沸きあがった感情は怒りだった。

何で顔も見えない奴に馬鹿呼ばわりされなきゃいけないんだ!!

とにかく頭に来た!

今度金縛りに遭ったら絶対文句言ってやる!と堅く誓った。

それ以来金縛りには遭っていない。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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