短編2
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早朝、〇〇駅にて

数日前に「深夜、自殺の名所にて」を投稿した者です。かなりの反響があり兄も義姉もビックリしています。ありがとうございました。俺はこのサイトに載せるほどネタがないので…兄の話しになります。あと俺の主観で書いてる所が所々ありますが、これは兄の話しなので(文章力がないので…すみません)ご了承下さい。

これは兄が高校3年の時に体験した話しです。

その日兄は高校受験で、朝5時に家を出発。会場には少し早目に入って予習できる様に朝から動いた。

会場まで電車を使って行くことになっていて、始発に乗り、途中乗り換えを一回する道程だった。

家を出てから一本目の電車はごく普通に乗り、乗り換えの為、電車を降りて次の電車を待っていた駅での出来事です。

次の電車が来るのは7分後。電車から降り曇り空の下、目の前にあるベンチに腰掛けた。

そのベンチから5M位離れたとこに兄より見た目2、3つ年上位の大学生風の男が立っていた。容姿は中肉中背といったところ。

時間が許す限り出来るだけ勉強したかったこともあり、すぐに参考書を鞄から取り出した。

兄が読もうとすると、ものの数秒で何かが聞こえてきた。

横を見ると男がうつ向き、目を瞑りながら、独り言を呟いていた。

兄は受験という事もあり集中して覚えようと必死だった。

が、その独り言が自然と耳に入ってきてしまい、中々集中できなかった。

場所を離れようと考えたが、どうしてもその独り言が気になってしまい移動するのをやめた。

「俺ならできる…やってやるんだ。」

「次の電車でやってやるんだ。」

「どうなってもかまわない。早くアイツの側に…」

「必ず行くよ…ユウコ…待ってろ…」

男は右手をグーにして胸をゆっくり叩いてる。よく見ると何か大事そうに握りしめていた。目を凝らすと赤と青の螺旋模様の紐状で、先端に留め具が付いていた。

完全に「後追い」を考えてると分かった。多分、ユウコなる人物の後追いだろう。

聞いていた兄は面倒な場面に遭遇した自分の運の悪さと、早く誰かに知らせなければヤバい事になる……2つの思いが頭の中で交錯した。既に頭の中は受験より男の事でいっぱいだった。

周りを見渡すとホームには、兄とその男と30M先に駅員がいた。田舎の駅という事と早朝だった為、兄、男、駅員の3人しかいなかった。

駅員を見つけるなり真っ先に走った。

続く

怖い話投稿:ホラーテラー 久々の匿名で★さん  

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