短編2
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使用禁止のアパート

某東京西部の繁華街から、かなり離れたところに古いアパートがあります。

友人は、そこからもっと離れた学生寮で一人暮らしをしています。

その学生寮は、その古いアパートの前を通らないとまず辿り着けないのです。

中通路型と言えばいいのでしょうか、玄関の扉を開けると、目の前に廊下が現れて、その廊下の上を歩いていきます。途中至る所に、各部屋のドアがあります。

なぜ、その建物の構造がわかるかというと、玄関の扉が外されて、代わりに木の板が2枚あり、バツ印に打ち付けてあるからです。その隙間からのぞいてわかったのです。暗いので自転車のライトを点灯して見ました。

そのアパート、今現在は使用禁止になっている状態です。

というよりも、大学入学時に住み始めた時から既に使用禁止状態だったそうです。

なぜ使用禁止なのかというと、昔にそこの住人が、部屋の中で病死したとか・・・・

しかし、それぐらいでアパート自体をを閉鎖する必要はあるのでしょうか?

例えば、飛び降り自殺や一家心中のあったマンションは、事件現場となった部屋をのぞいて今現在も使われますよね?

アパート全部を閉鎖することはないと思いますが・・・

なんでも死因は感染症で亡くなられたとか・・・だから使われていないのでしょうか?

友達の寮へ遊びに行った夏のある日にアパートに立ち寄ってみることにしました。

中をのぞくと、廊下の奥に、何か動物の目のようなものがこちらを睨みつけていました。怖くなり、逃げました。

あれ以来、そこのアパートには行ってません。というよりも行く気は全くありません。

今もあるかな?

怖い話投稿:ホラーテラー miyocoさん  

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