短編2
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おかあさん

私は体格いいし、ぶっちゃけ太ってるんでおばさんによく見られるんですよね。

ある時本買った帰り道誰もいない遊具も少ない公園にベンチを見つけたんで、特に予定もなかったのでそこで買った本を読みはじめました。

読み進めているとちょろっと前を子供が走ってくのが見えて、あー遊びに来ちゃったかぁ…煩くしないでほしいな、と思いつつまた本を読み続けました。

チョロチョロと子供がいったり来たりするわりには静かで、きっとよくしつけられた子なんだなと感心してふと見上げると、男の子が私を見下ろしていました。

うぉっと多少びっくりしたものの男の子の可愛さに頬を緩ませました。

「どうしたの~?お友だちとはぐれちゃった?」

私が猫なで声で聞くと男の子は首を振って、

『…おかあさん…』

と言いました。ははあんママとはぐれたのか、と思っていると、

『おばちゃん…僕のおかあさんですか…?』

流石にまだ相手もいないのに子供は…とか思いましたが優しく違うよ、と答えると、男の子は悲しそうな顔をして俯いてしまいました。

あまりにも可哀想に思えたので、

「おばちゃん、君の本当のおかあさんじゃないけど、二番目のおかあさんになってあげられるよ。」

男の子はびっくりした顔をしましたが、照れ臭そうにおずおずと抱きついてきました。

頭を撫でてあげるととても気持ち良さそうに嬉しそうに目を細め私も温かい気持ちになりました。

男の子には全く体温は感じませんでした。逆にびっくりするぐらい冷たかった。だから、あぁこの子死んじゃったんだ…と他人事のように思いました。

そしてしばらくそうして男の子は名残惜しそうに私から離れるとにっこり笑って、

『おばちゃんありがとう…もしまた生まれてこれたら今度はおばちゃんの子に生まれたいな…』

男の子はそういうと笑顔のまま消えていきました。

私はブスだし、デブでしょうがないけど、もし本当に子供が生めるなら、あの子を産みたいです。

できれば、ですが。

また会えるといいな、と思っています。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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