10年以上前、霊感体質Kと女同士二人でカラオケに行きました。
今のカラオケ屋さんはビル内での個室がほとんどですが、そこは受付のプレハブと、六畳程のログハウスが屋外に十戸並んでいて、完全戸別でした。
ログハウスは玄関から見ると長方形で、左奥にカラオケ機器、右奥に二人が乗れば満員のステージ?と、よく披露宴で見るような動かせる小さなモニターがあります。
さぁ!歌うぞ!!
ワタクシ今日はハナからガンガン立って歌います! ステージで!
交互に歌いながら、さぁ次は私!と立った所で、Kが
「ねぇ、雪降ってきたからキレイだよ☆この歌なら、座って外見ながら歌いなよ」
と言うので、
雪なんて腐るほど積もってるけど
…うん。
座って歌いました。
次にKが歌い終わり…さぁ次っ!颯爽と立ち上がる私ですが、また
「駐車場のヤン車おもろいよ〜☆座って歌いなよ」
…うん。
歌い終わり、歌本を見ていましたが、何か釈然としない…。ので、
ねえ?
と話し掛けようと顔を上げた時、Kと私の顔の間を玄関の方からステージの方(私から見ると左から右)へ何かが通り過ぎました。
誰ですか?
私の顔も跡を追って動きます。
その後私はKとの間にある、ツマミの乗った長テーブルに視線を移しました。
…は??
テーブルあるけど!
誰! てか何!?
と、またKを見ると
「ありゃ〜。今の見えたでしょ。
玄関開けたときはタタキにいてさ。それからずっとステージでアンタに寄り添ってたんだよねアンタはまた呼ばれて行くしさ。
見えないくせに、ほんとに寄ってこられる人だね!」
と言われました。
悪いモノじゃないから大丈夫・との言葉を信じ、その後二時間歌って帰りました。
私が唯一見た話でした。
駄文 失礼いたしましたm(__)m
怖い話投稿:ホラーテラー たみさん
作者怖話