短編1
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自分の中の闇2

一緒に暮らし始めてしばらくたった頃、父と母はケンカが多くなってきた。

すると母は、まるで八つ当たりのように

『ご飯を食べるのが遅い』

『朝の挨拶の声が小さかった』

などと いきなり怒り出し、父の見てない所で叩くようになった。

父は優しい人だったのでその事を言えば助けてくれたかもしれないが、母を怖いと思う反面 母に好かれたい気持ちが大きかった私には それらの事を言う事はできなかった。

しかし、好かれようといくら頑張っても、母の私を見る目は 次第に冷たさを増していく。

ある日 2階へと続く階段から、私が転げ落ちた事があった。

とても急な階段で、上から下まで一気に落ち そのまま壁に激突し 意識朦朧としたまま倒れた私を、母はチラリといちべつし

『馬鹿じゃねえの』

とだけ言い、さっさと居間に行ってしまった。

誤って足に ポットのお湯をかけてしまい、その熱さに泣きわめいている時も 母は酒を飲みながら ニヤニヤしているだけだった。

母にとって私は、すでに邪魔物以外の なにものでもなかったんだろう。

そしてあの日、父と母がケンカした翌日。

私の運命は大きく変わったのだ。

私は五才だった。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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