中編4
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木造二階建て

はじめまして。

いつもはコメってるだけの俺ですが、今回は投稿します。

全然怖くない上に、長いけど…お手柔らかに頼んます。

俺の母には霊勘がある。

誤字ではなく俺が勝手にそう思って字を変えてるんだ。

『霊感』っていう様な、何かが見えたり、幽霊の危険レベルを感じたりする凄いもんじゃなくて、あくまでも『何となく』レベル。

勘です。

俺の母…違和感があるから、普段通りにママンとする。

ママンは幽霊等の心霊関係はやんわり否定派だ。

俺『~でさ!!マジで写ってんだよ!!○○ちゃんの撮った写真にデッカくて透けた赤い壷が』

マ『へぇ~、なんなんやろね?怖いね~』

俺『…うん』

ママンの目は『だから何なん?』と言ってたので中断したww

頭ごなしに全否定!とかしないけど、副音声でやんわり否定する(笑)。

そんなママンだが奇妙な体験は結構しているらしい。

今から20年以上昔、ママンが現役中学教師だった頃の体験。

ある日、勤務先の学校から帰宅中、ママンは買い物に寄ろうと思って普段とは違う道を通ったらしい。

ド田舎道から市内へ向かう途中、偶然それを見つけたんだそうだ。

【木造二階建て】

ママンは、なんて言うかなぁ~、と首を傾げながら話す。

マ『なんとも言えないアレなんよ~、ん~、なんなんかなぁw』

俺『…何よ?』

マ『気になるんよ、家全体がなんとなく黒いんかなぁ。立派な木造なんやでぇ?』

その【木造二階建て】は、川沿いの田園地帯にポツリポツリと立つ家々の中でも、なんとも言えない暗さを纏ってたらしい。

その家々はアスファルト道より低い所に家がよく建ってる。

こんな感じ↓

 _/ ̄\_家__家_

~| 道 田  田  田

その【木造二階建て】も、川沿いの道に一番近い所に建っていたんだと。

それからママンは買い物に寄る度に。

その家を遠くから見る度に。

その家を包む『暗さ』というか、独特の気配を感じていたんだそうだ。

マ『でも別に怖いとかは無かったなぁ。ん~~?みたいな。』

それから暫くして

ママンは同僚の先生に突然、衝撃的だがベタな話を聞かされた‥

マ『けど、なんでその先生が話してくれたんかは忘れたわwなんでやろ~』

俺『うん、うん。で?』

マ『なんでやったっけな~?、うーん』

俺『…』

その同僚の先生は、こういう話に詳しい人らしく…少し霊感があるとかなんとか。

同『△△(ママン)先生さ、帰りは○○川沿いの道を通るらしいね?あそこに変な家あるの知ってる?』

マ『え?、うん、通るけど‥変な家って、あの古い木造の家?』

同『そうそう!!、って、え?分かるん?あの家…』

マ『うーん…、変‥よな?…あの家』

同『やっぱり…、あんな△△先生、あの家…心霊現象が酷くてな、入居者は約2ヶ月位で出て行くんやと。それでも入居者は後を絶たへんとか…』

と、まぁ、ありきたりな話。

マ『何かあったんかなぁ?今は誰も住んでへんやろ?』

同『そうやねん。でもな』

マ『なに?』

同『なんかね、最後に入居した人は「見える人」らしくて…見えたんやって』

マ『なになに?』

同『…殺しやとよ。えらい昔やけど、最初に住んどった家族が皆殺しにされる場面が見えたんやとか』

マ『…うそぉ』

同『階段も廊下も血まみれでな…惨殺事件やて』

マ『ほんまなん?』

同『お母はんは階段で死んどって…息子は廊下やったっけな?、心霊現象も足音も同じ所で起こるんやそうや…』

マ『そう…』

同『まぁ、その「見える人」を最後に噂が広まってな、今は誰も来ぇへんねて』

マ『…知らなんだわ』

同『でも、△△先生よくわかったね?あの家…なんか見えたん?』

マ『まさか~ww』

それからも、ママンはたまに『木造二階建て』の気配を横目に感じつつ、買い物をしにその道を通り続けたらしい。

ママンは

マ『それからなぁ、なんか日に日にその家に、こう、どんどん…』

俺『ん?どんどん?』

マ『家見たくて、車のスピード落として見入ってまうねん』

ちょww道変えろママンw

今現在、その『木造二階建て』は取り壊され、更地になってるらしい。

周りの田んぼも売られて、近代的なマンションや洋風の家が建ち、跡形もなし。

見入ってたママンも無事だ。

マ『最後に見たんは、もう、だいぶ前やけどね~…道も変わったし』

俺『…こえーー!!、絶対呪われとるやん!!つーかオカンも危な!!止まんなやぁ!!おとろしいの!!(←恐ろしい)』

マ『どうやろ~、気になるだけやしね~』

やんわり否定派のママンは、剥き栗を食べながら話してくれた。

因みに…

その『木造二階建て』で起きた殺人事件は新聞にも載ったらしい。

この話をしてる時にパパンが来て

パ『おー、あったな。そんな事件。大昔やが騒がれてたな、確か一家心中か…強盗じゃなかったな。うんうん、その新聞読んだわw』

と、パパンが覚えてた。

…まじかいww

心霊現象など全く信じてないママン。

だが、今まで『本物』っぽい何かを見抜いてきたママン。

他にも、色々体験してるママン。

霊感なんて欠片も無いと言い切るママン。

ママンには絶対霊勘があると信じる俺。

【霊感】じゃなくて【霊勘】の持ち主、そんなママンの話をまたいつか投稿したいと思う。

長文駄文、誤字脱字、改行他、お見苦しい点もあったと思いますが、最後までお付き合いありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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