短編2
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仏壇

短いですが、

まず、私の部屋と仏壇がある部屋は隣です。

お互いの部屋の向かい側にトイレがあります。

ある夜中3時頃、私はトイレに行きたくなり、部屋を出ました。

すると誰もいないはずの仏壇のある部屋から、

ザワザワ ザワザワと話し声が聞こえてきました。

もちろんテレビもつけていません。寝ぼけてもいません。

恐る恐る近付くと、誰かが、

『来た来た!!シーー!!』

と声が。

ただそれだけなのですが、前にも仏壇から話し声がしたので、そうなのかな?てな感じくらいに思ってます。

祖母は、毎晩のように金縛りにあい寝不足の日々が続いたそうです。

金縛りの最中に目を開けても誰もいないのですが、ただヒソヒソと話す声だけが聞こえたそうです。

そしてある時は、家の2階から階段を下りる途中で背中を誰かに押されたそうです。

慌てて2階に戻って部屋を確かめても誰も、いなかったそうです。

そして、ある日の事、祖母が毎朝の日課で、ご先祖様に線香とお水を差し上げようとした時、地震でもないのに仏壇がカタカタと揺れだして位牌が全部、畳の上に落ちたそうです。

その時に祖母は、ご先祖様が怒っていると直感で感じたそうです。

祖母は父に、その宗教団体の仏壇を処分するように言いました。

父と母も家の中の異様な空気に気付いていたらしく、二つ返事で了解し、父が仏壇を叩き壊して、家の裏庭で焼いたそうです。

それを聞いた伯母さんは、激怒して私の家の玄関先で祖母や両親を罵ったそうです。

そして、捨て台詞に「どうせ、お腹の中の子供も流産するか、生まれてきてもカタワ者(体に障害のある方)に生まれてくると罵って帰ったそうです。

そして私達と絶縁しました。

しばらくして私が無事に生まれて、伯母さんのとこの嫁がれていた娘さんも妊娠して出産されたのですが、生まれてきた子供は体と知能に障害があったそうです。

祖母は、私に伯母さんは悪気があった訳ではないのでしょうが、言葉には言魂というものがあって「かたわ者」などと口にだして言ってはならないと、私に言っていました。

それと一軒の家に二つの仏壇を置いてはいけないそうです。

伯母さんのとこは、ご先祖様の怒りにふれたのでしょうか?それとも言魂の影響でしょうか?私は、祖母の話に因果を感じました。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。

また誤字脱字などがあったらお許しください。

怖い話投稿:ホラーテラー の太郎さん  

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