短編1
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バッグ

私は今44歳未だに独身の悲しいおじさんである。

今日は仕事があり、会社に向かっていた。

道中、80くらいのおばあさんが、バッグを落としてしまい、いろいろと拾っているところを見かけた。

大丈夫ですか?

私はこういうのは見てはほっていけないタイプ。

拾うのを手伝ってあげた。

ありがとうねぇ。

全て拾い終わると、おばあさんはそう言って、軽く頭をさげた。

いえいえ、あなたのような人を見るとほっとけなくて

少しやり取りがあった後、最後にまた頭をさげてどこかへ行ってしまった。

2分後

こらー!まちなさい!

向こうで先程のおばあさんの声が聞こえた。何事かと思い、声がした方をみると、もうダッシュで先程のおばあさんがこちらへ向かってきた。

ちょっと、あんた!さっきのどさくさに紛れて、私の財布とったでしょ!

返しなさいよ!

おばあさんのズボンのポケットを見ると、財布が入っていた。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

Concrete
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