短編2
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公衆電話

この前友達(O)の家に泊まりに行った時の話。

久しぶりに会った友達で夜遅くまで昔話に夢中になってた。

ちょっと部屋の中がもわっとしてたから空気を入れ換えるために少しだけ窓を開けた。

Oの家はマンションの2階。

マンションのすぐ横はなんにも無い空き地なんだけどその向こうに汚くなった公衆電話がひとつぽつんと置いてある。

何気なく公衆電話を見たら女がその公衆電話で電話してた。

その電話してた女の格好が異様で真っ赤なコートに真っ赤な帽子と全身真っ赤だった。

ホラー映画とかに出てくる幽霊みたいだなぁと思って怖くなってきて、寒くなってきたのもあったため窓を閉めた。

それからホラー映画のDVDを見たりしてたら深夜2時を回ってた。

ふと、さっきの公衆電話の女が気になり窓の外を見てみた。

まだあの女が電話してた。

俺は結構目が良いほうなんだけど口がパクパク動いてたから電話してると思ってたんだけどよーく見てみると口が喋ってる感じじゃなくてただパクパクさせてるだけだった。

全身に鳥肌がたち寒気がしてきたから目を逸らそうとしたら女が口のパクパクを止めた。

そしてゆっくりと顔を上げてこっちを見たんだよね。

思いっきり目が合っちゃって。

なんか目を逸らそうにも逸らせなかった。

金縛りに合った感じ。

そしたら女がニヤァと不気味に笑ってゆっくりと受話器を置いて、公衆電話から出て来た。

やばい、どうしようと焦ってたらOが

O「何やってんの?」

と話しかけてきた。

すると金縛りがとけて自由になった。

俺「いや、なんか変な女が公衆電話に・・・。」

O「公衆電話?どこにあんの?」

俺「えっ・・?」

窓の外を見たら公衆電話などなくあの真っ赤な女もいなかった。

あの時Oに話しかけられなかったらどうなってたのか。

あの女と公衆電話はなんだったのか今ではもうわかりません。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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