ある日の満員電車。
当然座れるはずもなくいつものようにドアの近くに立っていた。
ふと横を見ると自分の腰くらいの身長の女の子が僕のことをじっと見上げていた。
よく見るとかなり頬が痩けて骨ばっており、顔もやけに縦に長い。
少し気持ち悪かったが相手は子供。
そのままの状態で電車は停車駅へ。
次々と人が降りていく。
僕もそれに続いて降りた。
ふと電車に乗っているさっきの子供のほうに目を向ける。
その瞬間僕は息をのんだ。
子供だと思っていた女はゆっくりと立ち上がった。
身長は2メートルを有に超えている。
女はドアの窓に近づくと膝をつき僕のほうを見た。
そして目が合った瞬間女は細い目をかっと見開き僕を見上げた。
あの目は今でも忘れられない。
あの女は今でも誰かを見上げているのだろうか。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話