短編2
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見知らぬ女

怖いの意味履き違えてるかもしれんがここで吐き出させてほしい。最近…ていうか今も続いてるんだが俺、ストーカーされてるんだわ。

でも俺全然自覚なくて、それに最初に気づいたのは俺自身じゃなく、よく泊まりにくる友達。

正月前に親と喧嘩した、泊めてほしいってそいつがきたんだが、夜になってそわそわしだしていきなり畏まって

「お前…やばいよ。」

って言い出しては?って思ったら友達が小声で喋り出した。

夏ごろからお前の家行くと家の近くに必ず女がいる。お前とどこか行くと必ず後ろに着いてきてて、お前が笑うと女も笑うって。

俺、全然外見よくない小太りなオタクで年齢=彼女いない男だからそれはないって、友達が冗談言ってるんだと思ってちょっとキレた。

「お前俺が年齢=彼女いないって知ってんだろ?!何考えてやがんだこのやr」

「マジだって!!俺だって最初気のせいだと思ってた。けど毎回毎回お前に着いてくんだ!お前に会う度に後ろいんだ!オカッパの女!赤い口紅つけたデブスが!」

友達もいきなり大声で怒鳴ったと思ったらハッとしてみるみる顔青くして玄関のスコープ覗きに行ったり、ベランダにそっと出て周りキョロキョロしたり、して戻ってきた。

「…すまん。女に聞かれたかも…やばいな、でもな、本当なんだ。女が、お前に着いてくんだ…マジなんだ冗談じゃない。」

とうとう友達はおうおう泣き出した。

俺と会う度に後ろに同じ女がいることに気付いたんだと。

俺と映画行った時も。ファミレス行った時も。アニ●イト行った時も。満喫行った時もいつも同じ女がいたと。

気のせいかもと思ったがだんだんと確信に変わり、霊かも…と思ったが透けてないし多分生きてんだろうと。

だが生きてようが死んでようがどちらでも怖いことに変わりはしない。

今日もお前んちに着いた時外に女が立ってた、さっきベランダで煙草吸った時も見たと。

あまりの友達の有り様に俺も信じ得なくなった。

半信半疑だが。

とりあえず友達を落ち着かせるためにそいつが好きなアニメをつけたり、女の詳しい外見聞いたが俺に心当たりはなかった。

オカッパ。赤い口紅。ブス。前髪パッツンだが目は隠れてて見えなくて、鼻の先がちょっと出てて笑うときは、にたぁ…っと笑うらしい。

めっちゃ怖い…。俺は見たことがないが今も友達は見るらしい。俺が見ようとすると逃げているらしい。

見たいような見たくないような。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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