短編2
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鳥肌ものの美女

俺は専門学生の時に、いつも遠く離れた学校まで通学していた。毎朝7時に起きて弁当を持ち7時半に家を出て1時間かけて車を運転していた。

いつも、同じ時間に家を出るので毎朝すれ違う車は覚えた。

特に、改造してある車や珍しい車はそうだった。

その中に、すごい美人をいつも助手席に乗せている車高の高いランクル(4WD)が通る。

毎朝、通るたびに運転している冴えない感じの眼鏡をかけた男性が羨ましかった。

毎朝、ラジオか何かを聞いてるのか爆笑している人もいれば

気持ちよさ気に熱唱している人もいる中で一際目立つ車だった。

ある日、学校の文化祭があるの早く家を出た。

そして、朝食抜きだったのでコンビニに寄って何か買おうとセブンイレブンの駐車場に入ると例のランクルが止まっていた。

女性の頭が見えた。

本当に車高が高かったので、軽自動車に乗っていた僕はそこからは女性がしっかり見えなかった。

車を降りてニヤニヤと込み上げてくる感情を抑えながらランクルの助手席側に行って女性をチラッと見た。

マネキンだった。

鳥肌がゾワーッと立った。

見間違いじゃないかと、車のフロント側から見たがやはり綺麗な目鼻立ちのマネキンだった。

すると、眼鏡をかけた運転手がランクルに向かって走ってきて『おまえ!…ちゃんに触るな!』と、名前までは聞き取れなかったが怒りだした。

びっくりした俺は、車に乗り込み その場を立ち去った。

それからも、通学途中にランクルを見かけることが多々あったが どうも服は着替えさせているようだった。

とにかく、恐かった。

怖い話投稿:ホラーテラー 福岡県民さん  

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