短編2
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友達んち

私の同級生の話です。

彼女(M)は、中学時代からの付き合いで、

たまり場という程ではありませんが、仲間達と Mの実家に泊まることも しょっちゅうありました。

男に負けない位の大酒呑みで、楽しい事大好きなMと私達。

Mが 就職してからは、Mの職場仲間も 加わり みんなで呑んだり、遊んだりするような仲になりました。

そんな、人気者Mの 職場仲間である Yちゃん。

これまた、男勝りの サバサバした女の子なのですが、霊感があるようで たまに (霊を)見たとか感じたりするそうです。

・・・が、性格上、あまりにもサッパリと話すものですから 聞いてるこちらも 心霊話を聞いてるような感覚もなく

 

「あ~そうなんだ。こぇ~」とか

「はいはい、酔っぱらってたんだよ~」 とか そんな扱いでした。

で、そんなYちゃんが Mの実家に 初めて泊まりに来た時なのですが、

泊まった翌朝。

(Yちゃん)いや~、昨日まいったわ。 全然眠れなかった。。。

(M)なに、どした??

(Yちゃん)なんかさ~、お婆さんが、この部屋に何回も来るわけ。

(M)え~、なにそれ!!めっちゃ怖いじゃん、やめてよ~私の部屋で。朝っぱらから何言い出すのもぅ。

(Yちゃん)いや、別に怖いって感じじゃないんだけどさ。

な~んか、ご飯食べるか?って 縁側から 何回も部屋に入って 聞きに来て。

・・・それを聞いた途端、Mも私も 涙が溢れました。

その お婆さんは、

間違いなく 数年前に亡くなった Mの祖母。

私たちが 学生時代、

泊まりに行く度、必ず朝ごはんを作ってくれた、あのお婆ちゃん。

Mの部屋の 縁側から入って来た というのも きちんと理由がありまして

彼女の家の真隣に その お婆ちゃんの住んでいた家があり、 お婆ちゃんは、自分の家と 彼女の実家を 行き来していて、 

彼女の部屋は お婆ちゃんの家に面していたので、 よく 縁側の窓から、

「ご飯いるかい?」などと

声をかけてくれていたのです。

お婆ちゃんが亡くなって

何年も経ってましたので 

お婆ちゃんの家は とうに 取り壊されて 今はオシャレなアパートになっています。

Yは、お婆ちゃんの事も お婆ちゃんの家が 隣に建っていた事なども知らないので  ウソをついてるとは思えません。

世話焼きの、あのお婆ちゃんらしいな。

私たちもお婆ちゃんに会えたらよかったのにね。と 懐かしい気持ちにさせられた体験でした。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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