短編2
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小学五年生舌打異聞録

連投、お許しを。

もうひとつの怖い話というか不思議な話です。

僕の友人で仮に村田くんとしますが、その村田くんから聞いた話です。

嘘か本当かは定かじゃないですが、聞いて下さい。

‐村田くんが小学校五年生のころ、ある日家で留守番をしていたそうです。

村田くんはひとり居間で漫画を読んでいたそうです。

漫画を読んでいるとピンポーンとチャイムが鳴ったのでお客さんかなと思って玄関でサンダルに履き替えてドアに向かいどちら様ですか?とたずねたそうです。

すると、ドアの向こうからくぐもった男の声で『開けて…』と聞こえてきました。

ドアには覗き窓がついていたので、誰かなと思い代に乗りいつものように小さな覗き窓からそいつの正体を見てみました。

するとおかしなことに誰もいません。

さっきの声は大人のしかも男の人の声なので、いないわけはないのですが、覗き窓から見るかぎりでは誰もいる様子はありません。

村田くんは首を傾げ居間に戻ろうとした時、『チッ』とドアの向こうから舌打ちする音が聞こえたのだそうです‐。

なんともありがちな話ですが、彼から聞いた唯一の実体験です。

彼はその時の出来事を今でも鮮明に覚えていて『あの舌打ちの音は一生忘れられないなぁ』と一言ぼやいておりました。

ちなみに彼が体験したのは今までそれ一度きりだとのことです。

そんな彼とは今では残念ながら疎遠です。

また新しい体験があったなら聞きたかったけれど(笑)

以上です。

怖い話投稿:ホラーテラー 丑三つ時さん  

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