短編1
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光学迷彩?

ちょっと前の話。

仕事帰りの電車で気持ちよく眠っていたんだが不意に目がさめてしまった。

窓の外を見ると降りる駅までまだしばらくある。

もう一度居眠りを…

と瞼を閉じようとしたときだ。

向かい側の座席に、妙なものが見えた…気がした。

はっきりとは見えないが、こう…透明の人影が座っているんだ。

『プレデター』の光学迷彩って言えば伝わるかな?

さっきまで寝てたから、瞳孔が光量調整を誤ってそんなモンが見えたのかな

って思ったんだが、決定的な違和に気がついた。

その光学迷彩の後ろの窓ガラスに、ちゃんと映ってたんだわ。

ニット帽被った後頭部がさ…

ってことは!

バッと俺は後ろの窓ガラスを振り返りかえった。

したら案の定。

向かい側からスッゲー険しい目でこっち睨んでるニット帽の兄ちゃんが映ってた。

でも、何度目を凝らしても向いの座席には透明の人影しか見えない。

そうこうするうちに、電車は次の駅に到着してその人影は降りていった。

それ以降、透明の人影を見ることはないが、あれは…

よっぽどつかれていたんだろうか?

怖い話投稿:ホラーテラー アウトさん  

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