短編2
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ループ?

電車に乗ると俺は決まって寝てしまう。

その日も、目的地までちょいととおかったので、良い気持ちでウトウトしていたんだよ。

途中で不意に目がさめたときは目的地のちょっと手前のA駅だった。

まだもう少し時間があるから…とまどろみに身を任せ、再び眠りについた。

で、しばらくして目が覚めると、そこはまたA駅だった。

あれ?

結構時間が立ったと思ったけど、まだA駅から出発していなかったのか。

と、俺はA駅から電車が発車する振動の中再び眠りに落ちた。

…のだが、再び目が覚めると電車はA駅のホームに滑り込むところだった。

背筋が粟立つのを感じたが、俺は冷静だったと思う。

寝ている間にA駅に何度も到着すると言うのなら、寝なければ良い。

A駅から目的地まではほんの数駅、時間にしても10分弱程度だ。

その間寝ずに起きていれば、目的地で降りられるだろう。

…と思ったのだが、何故か急激な眠気に襲われて気がついたら眠ってしまっていた。

そして目が覚めたらまたA駅に…

永久に電車から降りられないような気がしたので結局A駅で降りてしまった。

後日この話しを友人にしたら

「環状線なんだから、別にあり得ない話でも無いだろう」

と一笑に付された。

たしかにあの日俺が乗った電車は環状線だった。

しかし、A駅で降りたときに時計を見たんだが…

何周もするほど時間経ってなかったんだわ。

あれは何だったんだろうな?

怖い話投稿:ホラーテラー アウトさん  

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