短編2
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膝下

昨年の晩秋です。

高3の私は無事受験に

成功し幸せな気持ちで

帰路についていました。

私は学校から電車で

そのあと最寄り駅から

原付で通っていました。

だいぶ日が短くなって

明るいうちに学校を

出たものの結局

駅についた時にはすでに

真っ暗でした。

駅から家まではほぼ

山道が続きます。

山を下ってまた山を

登るような田舎に

私は住んでいるので

8割方外灯もない林道を

毎日通っていました。

そんな通学路の一ヶ所に

地元では「ループ橋」と

よばれてる長い

立体橋があります。

その名の通り螺旋状に

ぐるぐると渦巻き

昼は山中にそびえる

美しい橋なのですが

夜は一変して気味の悪い

場所に変わります。

ループ橋のすぐ下には

渓谷が流れています。

ループ橋では度々

交通事故が起こっており

死者も出ています。

大体は急なカーブで

滑ってループ橋の

真下の道に落下して

亡くなっています。

度々そこでは何かが

目撃されていたそうで

それを知りつつも

通学でやむを得ず毎晩

通過していました。

そしてあの日の帰り

私は見てしまいました。

それはループ橋の

第1カーブでした。

外灯もない山中を

ただ原付のライトだけが

照らしていました。

何か空気が普段より重く

急に脚が震えました。

その時でした。

目の前を何かがスッと

通過したのです。

私は驚いて原付を止め

何かが消えていった方を

見てみました。

消えていった方は真下が

崖と沢になっています。

その瞬間私を悪寒が襲い

今まで感じたこともない

恐怖に包まれました。

恐怖のあまり私は

原付を飛ばしに飛ばし

脚を震わせながら

家に到着しました。

すぐに家族に何を

見たのか話しました。

後日調べると

見たものを裏付ける

ある事故の情報が

浮かび上がったのです。

数年前ループ橋の

カーブで子供が車に

ひかれて亡くなった

という事故です。

膝から下を無くし

子供は治療のかいもなく

亡くなったそうです。

私は山中にたたずむ

ループ橋第1カーブで

膝から下が裸足で

走っていくのを

見てしまったのです。

大きさ的には子供です。

何もない真っ暗な

森の中を体もなく

膝下がのみが走ってゆく

その様子は身の毛も

よだつほど奇怪で

気味悪いものでした。

怖い話投稿:ホラーテラー ちゃもさん  

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