中編3
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ついてくる女

以前友人から聞いた、友人の兄の話です。

友人の兄(以下Aさんとします)はボクサーを目指しているそうです。

Aさんの日課は朝の4時くらいにロードワークをすることで、いつも5キロほど走っているそうです。

ある日いつものようにロードワークをしていたAさんはある女性に会いました。

Aさんの印象は髪の長いどことなく綺麗な人だったとのことです。

そんなことを思いながらその日のロードワークは終わりました。

次の日、Aさんが日課に出るとその人はいました。女はAさんのあとを走ってきています。

Aさんは特に気にすることもなく走っていました。

その次の日、またその人はいました。

Aさんは楽観的というかポジティブな性格らしくて、「お、何だ。またいる。さてはこいつ、俺に気があるのか?」なんてことを思っていたそうです。

そんな日が続いたある日のこと。いつものように走っていると後ろから足音がしました。

「また、あいつか」

Aさんがちらっと見てみると例の女だったそうです。

「おもしれ~。俺についてこれるもんならついてきてみな」

そう思ったAさんはインターバルダッシュを入れてみたり、ダッシュ→シャドウなどを取り入れてみました。

女は同じ間隔でついてきます。

「止まるから追いつかれんだな」

そう思ったAさんは長い距離をダッシュしました。

「これならついてこれないだろう」

Aさんは後ろをチラッと見てみました。

女はついてきます。

むしろ少しずつ距離は縮まってきています。

Aさんと目が合うと、女は奇声を上げながらにやっと笑ってきました。

「こいつやばい」

このときになってAさんはようやく焦りました。

追いつかれまいと走るAさん。だけど女はついてきます。

恐怖といつもより長い距離を走ったためか、Aさんは疲れてきました。

「このままじゃやばい」

そう思ったAさんは走りながら逃げる場所を探していました。

数百メートル先に公園を見つけたAさんは残る力を出し切り、公園のトイレまで逃げ、一番奥の個室に入り鍵をかけました。

「ここまでくれば・・・」

少し安心したAさんですが、次の瞬間さらに恐怖を感じました。

入り口の前で女の奇声が聞こえてきます。

「マジかよ・・」

恐怖するAさんを尻目に、女は個室をひとつずつ調べていきます。

「どこだ~。ここかな~」

ケタケタ笑いながら女は近づいてきます。

そしてAさんのいる個室の前に来ました。

「ここか~!!」

女は扉をがたがたと揺らします。

「ふざけんな!どっか行きやがれ!!」

Aさんは恐怖し、叫びました。

数分後、音はなくなりました。

「・・・行ったか」

Aさんは解放された安心感と疲れでそのまま寝てしまいました。

「おい、大丈夫か!?」

その声でAさんは目が覚めました。目の前には警察がいました。

「はい、大丈夫です」

状況がよくわからなかったAさんはそっけなく答えました。

Aさんが個室から出ると、床には相当な量の血が。

「なんだ、これ!?」

Aさんは驚き、警察に何があったのか聞きました。

警察はこう言いました。

たまたま巡回していた警官がトイレの中を見てみると女が個室の上から中をのぞいていたそうです。

「何をしているんだ?」

警官がこう言うと女はふところから鎌を出し、奇声を発しながら警官に切りかかってきたそうです。

その警官はかなり切り刻まれたようです。

Aさんはぞっとしたそうです。

次の日からAさんは走るコースを変えたそうです。

「幽霊なんかより生きてる人間のほうがよっぽど怖いよな」

Aさんは友人にこう語ると、また、こんなことも言っていました

「でも残念だな~。結構綺麗な人だったんだぜ。」

こんな状況になってもそんなことを後で考えられるAさんのほうがある意味怖いなと思いました。

長文で読みにくかったと思います。失礼いたしました。

怖い話投稿:ホラーテラー つちのこさん  

Concrete
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僕なら仲良くなりたいと思い
話しかけると思います(笑)

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口避け女の様な怖さがあるね。

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