短編1
  • 表示切替
  • 使い方

自転車

これは、僕の友達が実際に体験した話です。仮にA君としましょう。

A君には少し、いい加減なところがありました。

ある日、A君は寝坊してしまい、通学路を全速力で走っていました。

そのとき、道の脇に立っているマンションの駐輪場に、真っ赤な自転車を見つけました。

偶然鍵はかかっていません。

A君はしめたと思い、「もう遅刻寸前だし、後で返しとけばいいだろ。」と考え、勝手にその自転車に乗って学校へと行ってしまいました。

その帰り道

A君は自転車を返そうと、マンションの駐輪場へと向かいました。

でも、朝には確かにあったのに、どうしてもそのマンションが見つかりません。

A君は少し気味が悪くなり、その自転車を近所の交番へともって行き、持ち主を探してもらう事にしました。

数日後、交番に確認しに行ったA君は、結果を教えてくれた警官の言葉に背筋が震えました。

「お手柄だよ、君!あのいやに鉄臭いさびた自転車ね、数日前にあった殺人事件の犯人が使ってたものらしいんだ。犯人は、ここから遠く離れた山奥の川だに沈めたんだって自供したんだけど、君コレ何所から持ってきたか教えてくれる?」

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

Concrete
コメント怖い
10
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ

シニカルなジョークだなぁ!

返信