短編1
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主人公

私が花屋でバイトをしていた時の話です。

その花屋は、お葬式などの花輪等もやっていたので、時々斎場や個人宅に出向いて花を飾ることがありました。

ある時は、新婚旅行でなくなった奥さんのお葬式や小さい子供など、もちろんどなたが亡くなっても悲しい事ですが あまりに見ていて辛いお葬式もありました。

ある時やはり個人宅のお葬式に出向いて 表の花輪を飾っている時でした。

一人の初老の男性が…「どなたが亡くなられたのですか?」

と尋ねてきました。

私は確かお店で聞いていたことを応えました。

「こちらの御主人が亡くなられたそうですよ」

すると

「はぁ…そうですかぁ」

と言って会釈をして去っていきました。

表の花も飾り終わり、さて中の花も…

と思い家にあがって遺影を拝もうと目を向けると…

たった今、表で私に話し掛けてきた あの初老の男性ではないですか!!!

ええ!確かです!

だってたった今なんですから…

私は身体中が固まったまま暫く身動きが取れず、泣いていました。

多分、なんだかわからない恐怖と刹那さの間に入り込んだような気持ちからだったと思います。

あの時、御主人は自分の死に気づきどんな思いでいたのでしょう。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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