中編3
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封鎖学校

俺が中学生の頃の話。

俺の生まれ育った町は、一歩間違えたら「村」

炭鉱が盛んな時代は二万人くらい居た人口も、今では2000人くらい。

そんな所なので農業メインで、小、中、高は一校ずつしかない。

学校にいる生徒は皆知り合いだった。

俺が中学に入学したばかりの時の話だ。

中学校の校舎はかなり古く、昭和まるだしの木造。

一年後には取り壊し、新しい校舎が建つ予定だった。

中学生になったばかりの俺と親友のAは、校舎を探検していた。

みんな帰り始める

夕方の放課後だった…

…娯楽のない田舎で、山や河原を探検し尽くした俺達は、新しい探検場所にワクワクしていた。

俺「…ちょっと不気味だな」

A「こんな田舎に幽霊がでるもんか」

薄暗くなってきた木造校舎の廊下を二人で歩いていた。

A「ここ…入ってみようや」

Aが見つけたのは、図書室だった。

俺「理科室に行きたかった」

俺がつまらなさそうに言うと、Aが鼻息を荒げて手を引っ張った。

A「…これみてみぃ!」

…本棚の裏にドアがあった。

俺「なんだコレ…」

A「昼間に見つけてさ…」

階段に設置されてる防火扉を赤茶色に錆させたような金属の扉だった。

A「まずコレどかそう」

二人で扉の前の本棚を移動させた。

俺「うわ!きも!」

本棚の裏には、蜘蛛の巣や気持ち悪い虫がいっぱいいた。

…夕日が山に沈み始めて、図書室はどんどん暗くなっていった。

…ギイィ、ミリミリ

二人で錆びた扉を開けた。

A「…真っ暗だな」

俺「ライター使えよ」

Aがライターで照らし出すと、そこは密室の勉強部屋だった。

中はコンクリートの壁と床。ホコリだらけの一人用の机と椅子。

A「なんかないんか?」

…とAは机をあさりだした。

俺「めっちゃ怖いやめようや」

俺の忠告を聞かずにAは片っ端から部屋を物色していた。

すると机の裏に貼付けられた一冊のノートが出てきた。

A…お宝発見!」

俺「気は済んだか?帰ろう!」

逃げる様に密室から脱出し、豆電球で照らされた廊下を走っていた。

外は完全に夜だった…

A「学校真っ暗だ!こぇ〜」

俺「お前がやめないから…」

高いテンションで、玄関に辿り着いた。

…ガチャガチャ

俺「やべぇ…鍵かかってる」

すでに先生も含め全員が学校から帰っていたんだ。

施錠方法は…

外から南京錠をかけるものだった…

俺達は夜の学校に置き去りにされてしまった。

薄暗い木造の校舎に…

俺は閉じ込められた恐怖で、玄関扉のガラスを割ろうとした。

A「やめろって!怒られるぞ!」

それをAが阻止した。

俺「…お前のせいで!」

俺は15分くらいパニックになっていた。

Aは俺を落ち着かせ、提案してきた。

A「わざわざ玄関のガラス割らんでも、他の窓から出ればいいしょ…」

…そりゃそうだと、再び薄暗い学校の中に戻って行った。

周りを照らす明かりはライターのみ。

まずは見慣れた教室に入って行った…

俺「俺から先に出るからな!」

俺は内側の鍵を外し、窓に手をかけた…

ガシャン…ガシャン

開かない!開かない!

俺「あかねーじゃねーか!」

A「…冗談はよせよ」

…結局、窓は開かなかった。

真っ暗な教室で、俺達は机に座り話し合っていた。

俺「…どうすんだよ」

A「…」

Aはふざけているのか、さっき手に入れたノートを見ている。

俺「おい!聞けよ!」

A「…これみろよ」

ライターの明かりでノートを照らし出した。

…!

ノートには血がべっとりついていた!

俺「うわ!なんだよ!」

手に血がついた…

A「…中も見てみろよ」

…そこに書かれていたものは

自殺までの日記…

同級生にされた事

自殺した後

復讐する為の

名前のリスト…

…!?

俺「おかしくないか?」

A「気づいたか?」

…おかしかったのは、そこに書かれている日付だった。

ちょうど14年前…

俺達の町はど田舎だ…

年寄りが多い町で、若い人は少ない…

つまり、町に住んでいる人で俺達が名前を知らないハズはない。

俺「…苗字はあってるけど、こんな名前の人達はいないよな」

A「…俺とお前ん家の苗字もあるぞ」

俺「…俺ん家に兄貴はいない」

A「この苗字はお前ん家だけだろ…」

…。

じわじわと恐怖が二人を包みこんでいった…

続く

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん   

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