中編4
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世界の高橋 1

霊力は、そこらへんの坊さんの比じゃないくらい強い親友【高橋】がいた。

とりあえず、全て見えていてオーラとかもわかるし霊に話をすることも出来た。

まあ、そいつの武勇伝は多くてある意味学校で人気があった。

ホラー話なんかが季節真っ盛りの夏になると、

夏は高橋!TUBEより高橋!世界の高橋!(手帳か!)なんざ言われていた。

そんな親友の俺は(福岡)、霊力は並。

話すこともオーラを見ることもできないが霊は見えた。

高橋助手の福岡!と、よく言われたものだ。しかし!俺は、高橋にない能力がある!

自分より霊力がある奴の近くにいると、そいつの霊力が伝染して俺も強くなるという能力。

ま、一人じゃ何もできない能力なんだけどね・・・Orz

だから高橋の近くにいると、オーラも見えたし霊と話もできた。なんだか、高橋の近くにいると強くなれた。

ある日、高橋と一緒に学校へ登校(家は近所)する途中に頭の中で キーン という音がした。

僕は振り返った。

高橋も振り返っていた。

二人が同じ行動をするということは、霊的な何かがある場合だ。姿を見せない霊は、多いので特には気にしなかった。

数日後、俺と高橋は近所の寺にお祓いに行った。なんか月1で来いと住職さんに言われていたからだ。高橋は霊を追い払ったりすることが出来るのだが、俺の場合はなぜか霊が寄ってくる体質らしい。

だから、高橋が近くにいてくれてるのかな・・そう思うこともあった。

ちなみに高橋は三蔵法師(男)の生まれ変わりらしい。西遊記じゃないよ!

仏教の3つの基本になる理を習得した者を三蔵法師と言うらしい。(俺も知らなかった)

だから生れつき霊力が強かったようだ。ちなみに俺は女らしいのだが、どんな前世だったかも住職にもわからないようだったが不思議な霊力はあるようだ・・・なんて期待させる発言を毎回していた。

まさかいきなり金髪になって手から何か出すとか!!なんて思っていた(笑)

ま、いつも通り住職にお祓いしてもらい帰ろうと住職、高橋の3人で話ながら神社の入口に置いてある狛犬2匹を通り過ぎたときに キーン と、またあの音が鳴った。

住職も、高橋も、僕も身構えた。何かある・・・みんな考えは同じようだった。

高橋は、毎回こうゆうとき必ず俺の1歩前に出て守ろうとしてくれる。なんて優しいんだ(笑)

住職は懐から水晶数珠を取り出して何か唱え始めた。

・・・・・・・

聞いたことのない、お経だ。

しかし最後はわかった。

・・・汝、姿を現せ!

シーン

お経不発か?

『消えた・・な。』と高橋が言うと住職も頷いた。俺には、消えたかどうかという感覚が、わからなかった。

『明日、さっきの原因を調べてみるから学校休むわー。何か気になるし』と高橋が言い出した。

えー!高橋なしの登校。不安満点でつ Orz ま、いいや。

次の日。

高橋不在の学校は、つまらんやった。なんか、胸んとこぽっかりなんだよね〜ゲイやないよ!なんか離れちゃいけない兄弟のような感覚。

下校時間になり、他の友人と校庭を歩いていると友人がいきなりこけた。

『いてー!!』ただ、こけただけなのに絶叫した。こけた友人を起き上がらせると両足の膝を刃物のようなもので切られていて血が滲み出ている。

『え?まさか・・・』空気が重くなりだした。僕が霊的なものを感じるときは空気がどんより重たくなる。表現が下手ですまない。

とにかく友人の肩を抱えて校舎までたどり着いた。はっ!として振り返ると見知らぬ老婆が果物ナイフのような小さな刃物を持って立っていた。

『ひいい!』

・・ミツケタゾ・・ヒヒヒッ・・

老婆は笑いながら語りかけてきたのだ。俺は高橋と違って見えるだけだから、こんな霊を吹っ飛ばしたり成仏させたりできない。ちくしょ・・・

『待たせたな!!』

え?まさか!!

高橋登場

『あー神様ありがとう(T_T)』

刃物を持った老婆は怯んだ。

・・ホウシ・・ホウシメ・・

と、言うと『成仏しろ』高橋は右手で手の平を広げ、握り拳を作るだけ(握る)だけで圧縮されたかのように霊が潰れて成仏するか、消えてしまった。

住職が言うには、高橋は特殊だと・・・

助かった・・・

もう一人の友人は気を失っていたが、傷が癒えている(止血程度だが)。

高橋の能力か!凄すぎる・・・

『おい!安心してる場合しゃないぞ福岡!昨日のアレ調べたらお前に身の危険が迫っているみたいだ・・・』

(゚゚;)マジで!?

怖い話投稿:ホラーテラー なんやらかんやらさん  

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