中編4
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神の住む山・2

続きです

寺の中に通された俺達は、泊まる部屋に案内された

部屋に荷物等を置き、まったりしてると、さっきの坊さんが部屋に訪ねてきた

「清雲様がお呼びです、お連れの方々も是非と……」

住職「わかった」

廊下を歩いている途中、

俺「清雲って誰?」

住職「ワシのお師匠様だ…」

「この一門を総括しておられる方でな、ワシを遥かに凌ぐ力を持っておる……くれぐれも失礼のないように頼むぞ…」

案内された部屋に入ると【清雲】が居た

齢70は過ぎているであろう風貌に立派な白髭……確かにそれっぽい感じだった

清雲「よく来てくれたな…」

「本来、身内で片付けなくてはならない事なんだが、情けない話、それも出来ない……お前に頼る他なかったのだ、すまないのぅ…」

住職「今はこうゆうご時世です、わかっております」

清雲「それにしても、若い子達を連れて来たのぅ」

住職「一応の力は持っておる者達です。それなりに危険な道を通っております故、きっと大丈夫でしょう」

清雲「そうか、ならばその子達にも分かるよう、説明をしよう」

「実は3日前なんだが、大学生が山に入って肝試しをしたんじゃがその山というのが問題でな、この辺では古くから、龍神の住む山と崇められている。

地元の者でない為、そんなことは知らずに入ったのだろう…

2人組で入ったそうなんだが、その内の1人が急に神隠しに遭ってしまった…

もう1人は怖くなり、山を下りてワシらに助けを求めて来たんじゃ

だが……そのもう1人も今は原因不明の寝たきりになってしまってのぅ……危篤状態なんだ」

「そこで、君達に龍神様の怒りを鎮めてきてもらいたいのだ…

本来ならワシが行くべきなのだが歳が歳だけに体がついてこれん…すまないが、よろしく頼む」

このデカい寺を仕切る爺が、俺達に深々と頭を下げる……

話の後、別室に居る「Mr.罰当たり君」を見た

普通に見ると、ただ眠っている様にも見える……

聖地の力なのか、俺達が修業したからなのか……今の俺達には見る事は出来なくても、感じる事は出来た

目に見えない《何か》がそいつの上に居る

首を締める様な格好で馬乗りになっている…… 微かだが、俺達にも分かる

俺「あれは……龍か?」

政「細長いし、とぐろを巻く様に体を締め付けてる…」

自分達の部屋に戻り、住職に色々聞いてみた

俺「身内がどうこうって何だよ?モーガンもここの出身だろ?」

住職「ワシは一門を破門という形になっておる……

その……元妻と駆け落ちしてな」

モーガンは離婚している…

職業柄、あらぬ物が見えたりする生活に耐えられなくなったのだろう

俺「じゃ何で呼ばれたんだよ?」

住職「さっきも言った様に、こんなご時世だ……正直この職業は儲かるんだよ、もちろんワシや清雲様は金儲けでやっている訳ではないんだが…一部の愚か者はそれを目当てでこの世界に入る…

さっき、まがまがしい物を纏った寝ている者をお前らも見たじゃろう?他の者達には見えておらん…ここには40人程の修行僧がおるが大半はお前達よりも力は下だ…

欲に目が眩んだ者に悟りを開く事はできんのだ……」

モーガンは悲しい顔で話した

その後は、大宴会……

昨日から飲み続けだwww

大体、仏に使える奴らが未成年の飲酒に全く文句を言わない…

飲み会の食事を運んで来てくれる人達の中にめっちゃ可愛い女の子が居た

清雲「ワシの孫じゃ、可愛いじゃろ?うちの一門を継ぐなら嫁にやるぞ?」

正直、心が揺らいだ…

そんなこんなで、飲み会も終焉を迎えた頃に清雲の爺さんが登る山の伝説を話し始めた

長い上、あまり面白い話でもなかったのでよく覚えていないが…

要約するとこんな感じ

昔、この辺は不毛の地域で特に水不足に悩んでいた

その原因が山にいる龍の仕業であり、村1番の屈強な若者がその龍の討伐に行って見事に龍の邪悪な心を取り除き、改心した龍は村に雨を降らし、村人達に神と崇められる様になったという話

その話で飲み会も終了し、次の日に備え早めに布団に入った

次の日は昼頃に山へ向かった

着替えどころか、山登り用の新しいスニーカーまで用意されていた

さすが金持ち一門……

俺達の仕事はゴミ拾いと山頂にあるほこらにお参りするという事だった

山を登り始めて1〜2時間位した所だろうか……

ふと政と立ち止まり、景色を眺めた

俺「うぉー、すげー眺めだな」

政「自分達が小さく思えるな」

今思えばこれがイケなかった

次、振り向いた瞬間そこにはモーガン、伸、俊の姿はなかった…

というか別世界だ…

今まで山を登っていたのだが、

目の前に広がるのは森だ…

平地に木々が生い茂っている…

俺「もしかして俺達、神隠しにあったのか?」

政「こりゃまずいね〜」

モーガンが居ない…それだけなら未だしも、組み合わせが最悪だ

俺と政……見知らぬ土地にボケが二人とは……突っ込みの居ない

ボケの行く先は不安で一杯である

政「こうゆうののパターンって歩き回ったあげく、同じ場所に戻って来る……だよな?」

俺「目印にこの木にロープ括り付けて行くか…」

目印の木から西(左)に歩いて行った

1時間くらい歩いた所でバッチリ目印にもどってきた

政「やっぱりか…」

これで神隠しは決定だ

真っ直ぐ左に歩いて元の位置に戻ってくる訳がない…

俺達は次に木から北(前)に歩き始めた

もちろん元に戻る……

俺「さて、まいったね〜どうしましょ?」

政「座禅組んで、お経でも読んでみるか?」

俺「なんで?」

政「モーガンが言ってたろ?こうゆうのは焦れば焦るほどドツボにハマるって!心を落ち着かせれば一気に山に戻ったりしてな…」

俺「まぁ、何もやらないよりマシか…」

政が使える男だと初めてこのとき思った

俺達は森の真ん中で座禅を組み、目を閉じてお経を読み始めた…

続く

怖い話投稿:ホラーテラー 優さん  

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