短編2
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気づいてないのか?

またまた自衛隊の怖い話を投稿します。自衛隊の駐屯地には独身隊員が住む寮があります。その寮にまつわる話です。

ある3階建ての寮がありました。寮と言ってもアパートのような物ではなく建物に入るとすぐ階段があり左右に廊下が伸び廊下をはさんで向かい合うように部屋が並んでいます。

その寮の一室に住む隊員が30年ほど前に部屋にある2段ベッドで首吊り自殺をしたそうです。

見つけた隊員が心臓マッサージをしたにもかかわらず亡くなってしまい、部隊でも大変な問題になったそうです。

そしてしばらくたったある夜、自殺があった部屋の隣に住む隊員がガチャっと隣の部屋のドアが閉まる音に気付き起きたそうです。

おかしい、隣の部屋は誰もいないはず、、彼は同じ部屋の後輩2人を起こし見に行くことにしました。

ドアを開け部屋の中を見回してもそこには誰の姿もなかったそうです。しかしその後もドアが閉まる音が続き、部屋の中に人が入って行くのを見た人も現れました。

そんなことが続くなか新しく配属された一人の隊員が酒の席でこんな話をしたそうです。

「先輩、あの寮には前になにかあったんですか?自分は霊感が強いんですが、毎日同じ霊を見るんです。彼は自分が死んだことに気づいて無いのかいつも通りに仕事をし仕事が終わったら外に外出してるんですよ。そして夜になると自分の部屋に帰って来てるんです。」

その話を聞いた瞬間先輩隊員は全身に鳥肌が立ったそうです。

その霊が出入りしている部屋は問題の自殺があった部屋で、あろうことかその霊は自分で命を絶っていながら死んだことに気づかず、生前と同じように生活して いて隣の部屋の隊員が夜に聞いていたドアの開閉音は彼が外出から帰ってきた音だったのです。

その後その寮は壊され今では別の場所に作り建て替えられています。住むべき場所が無い今、彼はどうしているのでしょう。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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