短編2
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兄の人形3

兄の人形2の続きです。

兄たちが人形の持ち主と出会ったのは小学3年生の春休みだったそうです。

隣町まで遊びに行ったのですが、突然雨が降ってきたので、大きな家の門の前で雨宿りをしていたそうです。

すると、門がいきなり開いて中からおばあさんが出てきました。

兄たちは怒られると思ったそうです。

でも、おばあさんは「そんな所にいたら風邪を引くから中に入りなさい。」と言ってくれました。

兄たちは家に入れてもらうことにしました。

家の中はとても広く、庭には大きく、立派な木が植えてありました。

おばあさんは兄たちを部屋に案内し、タオルと温かいお茶、そして、高そうなお菓子までくれたそうです。

兄たちがお菓子を食べていると、おばあさんが「実はこの家には私と孫の2人なの、孫は小さい頃から体が弱く学校もあまり行っていないから、友達がいないのよ。雨がやむまででいいから一緒に遊んでくれないかい?」

兄たちが「いいよ。」と言ったら、おばあさんは嬉しそうに笑いました。

兄たちはある部屋に案内され、その部屋に入ってびっくりしました。

その部屋にいたのは女の人。しかも明らかに年上でした。

兄たちがドアの所に立ち尽くしていると、女の子が「どうぞ。」と笑顔で言ってくれていました。

兄たちは中に入ったのですが、おばあさんの口調から、同年代の男の子と思っていたので、何を喋っていいのか分かりません。

すると女の子が「何かおしゃべりをしましょ。質問でもいいから。」といいました。

するとA君が「お姉さんは何歳なの?」と質問しました。

女の子は「13歳。中学1年生よ。あなた達は?」と言いました。

兄たちは「9歳。小学校3年生。」と言いました。

そんな質問をいくつかしているうちに、仲良くなったそうです。

しばらくすると雨とやんだので、明日も来る約束をして帰ったそうです。

それから、毎日のように女の子に会いに行ったそうです。

その女の子と出会って半年ぐらいがたった頃、女の子のことを「梅ちゃん」と呼んでいたそうです。

理由は家の庭の大きな木が梅の木だったことと、ものすごい照れ屋ですぐに顔が梅干しみたいに赤くなっていたからだそうです。

ある日、梅ちゃんが大切な物を見せてくれると言いました。

梅ちゃんが押し入れを開けるとそこには大きな日本人形があったのです。

文字数が足らなくなったので続きをまた投稿します。

怖い話投稿:ホラーテラー わんさん  

Concrete
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