短編2
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深夜のモニター室

親戚のKさんは昔、施設の常駐警備員の仕事をしていたそうだ。

ある程度仕事にも慣れてきたある日、上司からモニター室での夜勤勤務を言い渡された。

初めての仕事だったので少し緊張はしていたが内申は喜んでいた。

何故なら仲間からモニター室の夜勤勤務は美味しい仕事と言われていたからだ。

モニター室で異常がないか侵入者がいないかひたすらモニターを見続ける仕事。その間はお菓子を食べていようがゲームをしていようが何をしていても基本OKだった(バレなければ)

一応初日の勤務は先輩がつく予定だったが風邪を引いた為欠勤。人手も余っておらず結局Kさんは1人で勤務することになった。

まあ滅多に異常なんて起こらないしむしろ1人の方が気楽でいいやと考えていたKさん。

いざその日になり最初は真面目にモニターを見ていたKさんだったが変わり映えのない無機質な目の前のモニターに早くも飽きてきてしまった。

お菓子を頬張りながら事前に用意していた漫画を読み出す。たまに異常がないかモニターを見る。そんな作業を数時間続けた。

時刻は午前2時くらいだろうか。ふと漫画からモニターに目を移したKさんはある一つのモニターに何かが映りこんでいたことに気が付いた。

それは駐車場のモニターでいつの間にか膝まで髪がある女性らしき後ろ姿が映りこんでいた。

Kさんビビる。超ビビる。

この会社の人が忘れ物を取りにきた?いやそれはない。

時間が時間だしもしそうなる場合は鍵が必要だから鍵があるモニター室に連絡が来る手筈になっている。

じゃああの人は誰だ?しばらく見ているが後ろを向いたまま微動だにしない。しかも足は裸足だ。

何分くらい経っただろうか。Kさんはその間、目を離すことが出来なかった。

するとKさんの見ているモニターの向こうでその髪の長い女性?はふっと消えてしまった。

ひゃあっ!と情けない声を出すKさん。もう駐車場のモニターには誰も映っていない。

心臓がバクバクしている。なぜ?どうして?あれは霊だ。間違いなく。でも俺(K)は霊感なんてないし今までだって心霊体験なんてしたことがない。二十歳まで霊体験がなければ霊感はもうつかないて誰か言っていたのに…!

続きます。

怖い話投稿:ホラーテラー 鍋焼きうどんさん  

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