短編2
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誰かにつけられている?2

その日を含め2回ほど 誰かにつけられているような感じがあり、怖くなった私は バイト先の店長に相談することにしました。

店長は独身ですが まるで父親のようによくしてくれる大変優しい人です。

この話を聞いた店長は 私をあまり遅くまで残さないようにシフトを組み替えてくれたうえ 私の抜けた分 店長が仕事に出てくれることになりました。

そして怖いときはいつでも相談に乗るから と言ってくれました。

こっちに出てきて間もない私は、友達もあまりいなく 心細かったので とてもうれしく思いました。

その日は相談に乗ってもらうついでに 店長が送ってくれることになりました。

店長は心当たりのある人はいないの?と聞いてきました。

振り返ってよく考えて見ると、私がつけられるのはバイトが終わったあとだけで 遊びに行って帰りが遅くなったときは つけられていませんでした。

もしかしてバイト先の人?と思い始めました。

ちょうど私がつけられるようになった数日前 Aさんという大学生が 新しく入ってきました。

Aさんはちょっとオタクのような外見で 話しかけてもあまり反応のない ちょっと変わった人でした。

そのAさんがこの数日 やけに私の方をチラチラ見ている感じがしていました。

まわりのバイト仲間も気がついており 好かれてるんじゃない?とからかわれていました。

私はあまり気にしていなかったのですが こんなことがありちょっと不安な気持ちになりました。

このことを話すと 店長はう〜んと唸った後 ちょっと彼の様子をみて話してみるよと言ってくれました。

そんな話をしているうちに あっと言う間に私の部屋の前に着きました。

店長にお礼を言い 別れました。

部屋に入り こんなややこしい道を送らせてしまって 店長には悪いことをしてしまったなと思いました。

メールでお礼と迷いませんでしたか?と送ると もう駅に着いたよ ありがとうと返信がありました。

Aさんについてバイト仲間にちょっといろいろ聞いてみることにしました。

彼は休憩時間も一人で過ごしていることが多く やはり誰とも打ち解けてはいないようでした。

人の目をみて話すのが苦手のようで お客様からのクレームもたびたびあったようです。

なぜクビにならないのか不思議だと言う人もいるくらいです。

まああの人のいい店長のことなのでおおめに見てあげているだろうなと思いました。

今度つけられた時は気づかれないようにどんな人相なのか確認してみようと思いました。

続きます。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿山名美子さん  

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