短編1
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図書室の男の子 6

『図書室の男の子 5』の続きです。

「おれ、明日は来れなくなっちゃうんだ」

…なっちゃうんだ?

私がそうなの?と聞くと、Nは頷いてごめんね、と言いました。私は、いいよ、と返します。

「明日だけじゃない。明後日も、次の日も、その次の日も来れなくなるんだ」

Nの言葉に、私は嫌だ、と即答しました。Nはそんな私に再度謝ってから、私の眼を見て、真剣な眼差しでこう言いました。

「きみは、感情をさらけ出していいんだよ。

おれの前だけじゃなく、皆の前でね」

これが、私が覚えているNの最後の言葉です。

どういうつもりで、Nがこの言葉を言ったのかは未だに解りませんが、ただひとつ、これだけは言えます。

彼のこの一言が、今の私を形造ってくれたことは、間違いようのない真実だと。

その翌日、私はもやもやした気持ちを抱えたまま、図書室に向かいました。昨日のNの「もう来られなくなる」という言葉が本当だったらどうしようと、不安になっていたのだと思います。

図書室には直ぐに着きました。しかし、中から人の気配がします。

Nくん?

私は急いで中に入り、物音がする方へと走りました。

続きます

怖い話投稿:ホラーテラー ホラー魂さん  

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