短編1
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図書室の男の子 7

『図書室の男の子 6』の続きです。

物音のした所、本棚が入り乱れて人目につかなさそうな場所にいたのは、Nではありませんでした。

そこにいたのは………数カ月前、私の読んでいた漫画を取り上げようとした、二人の男子クラスメートでした。

それだけならまだ良かったのです。

問題は、その二人の手の中にある、一冊の童話でした。

私がこの半年間、図書室に来る度に読んでいた、その童話が、…二人の手の中で無惨に頁を引き裂かれていました。

その瞬間、私は訳の解らない激情に襲われ、声を張り上げていました。

「Nくん!!」

だって、彼は言ってくれたのです。

感情を出してもいいんだよ、と。

そのあとのことは、良く覚えておりません。人から聞いた話だと、私は本を破った二人を泣き喚きながら叩いていたそうです。Nくんを返して、という言葉しか言わなくて、止めに入った先生達の言葉にも耳を貸さなかったらしいとのことでした。

放課後のその騒ぎは幸い、私には良い方向に働いたらしく、数日後、本を破いた二人から謝罪の言葉を頂き、クラスに話せる友達が数人できるという嬉しい出来事もありました。

続きます

怖い話投稿:ホラーテラー ホラー魂さん  

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