中編3
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デートの帰り道

学生の頃実家に帰省した際、地元の友達に誘われて合コンへ行き、そこでTさんという男性と知り合いました。

その男性、Tさんはわたしの2個年上の社会人の方でした。

わたしが実家に帰省したときに連絡して一緒にご飯を食べに行く程度のデートを2、3回したのですが、

ある出来事(体験したのはTさんだけでわたしは気付かなかった)があって以来、会うことがなくなりました。

Tさんは霊感がある方で、いろいろな恐怖体験をしたことがあるらしく、

恐い話が大好きなわたしは毎回恐怖体験を聞いては「すごーい!」と驚いていました。

多分時期的に秋だったと思いますが、Tさんと晩御飯を食べに出掛け、ドライブをした帰り。

ウチの実家は田舎にあるので、終電が10時半ということもあり、帰りはTさんの車で送ってもらうことにしました。

中心市街から車で30分ほどのところなのですが、やっぱり田舎。国道から一本脇道にそれると、

そこはもう街灯ひとつない農道。15分ほどひた走り、ようやく我が家に到着するのです。

途中・・・農道に入ってすぐあたりから、Tさんの口数が減ったのですが、

おしゃべりなわたしは特に気にせず、ハイテンションでしゃべっていました。

ウチの前に到着し、お礼を言って車を降りようとすると、Tさんが、

「ねえ、この道を通らないで市内に戻る道ないかな?」

と聞いてきました。

なんでそんなこと聞くのかな?と不思議に思いましたが訳も聞かず、

「えーと、あるけどねぇ・・・説明難しいからもと来た道戻ったほうが早いと思うよ。」

と、答えました。

本当に、その通りだったので悪気があったわけじゃありません。

もと来た道は一本道を走れば国道に通じるし、普段わたしも通っている道だったし。

Tさんは

「そっか・・・わかった。」

と、残念そうに帰って行きました。

後日、Tさんから電話がありました。

デートのお誘いかとワクワクしていたのですが、全然違ったことを尋ねられたのです。

「この間送ってったときに通った農道だけど、あの道で死んだ人とかいないかな?」

何の話???

と、キョトーン(((゜Д ゜)))???

な、わたしにTさんはその時の出来事を話し始めました。

(以下、Tさんの口調で書きます)

国道から農道に入ったあたりから、いやーなカンジしてたんだよね。俺、口数減ったでしょ?

特にさ、あの沼を過ぎたあたりから、もう具合悪くなってきてて、吐き気がして・・・

『こりゃー・・・いるな、かなり恐いぞ』

でもそのこと話して恐がらせるのも悪いと思ったから言わなかったんだけど、

途中からブラックライト(バックミラーのとこに取り付けた小さいヤツ)までチカチカ点灯しだすし、

マジ恐ぇ~!!!と思って、違う道ないか聞いたんだけど、教えてもらえなくて・・・

仕方なくもと来た道戻ったけど、なんか後ろに気配感じてバックミラー見たら、人玉が2コ追っかけてくるんだよ!

車じゃなくて、間違いなく人玉。

すんげー恐くて、もう100キロ以上で飛ばして逃げたんだけど、ハッと気づいたら目の前に急カーブがあって・・・

なんとか曲がりきって助かったけど。。。

いやー・・・マジで死ぬかと思った。

助手席に乗っていながら、まったく気付かなかったんですけどッ∑(((゜Д ゜;)))!!!

確かにTさんの口数が減ったり、ブラックライトがチカチカ点灯しだしたのは気付いたけど。

いやー、そうとは知らず、Tさんには悪いことをしてしまいました。

実際にあの道で亡くなった方、居ることは居ます。

でもわたしにとっては生活道路だし、そんなこと一度も気にしたこと無いし恐いと思ったこともないわけで・・・。

とにかくそれ以降、Tさんと会うことはありませんでした。というか、連絡が来なくなったわけで・・・

まあ、わたしのせいで恐い目にあったわけですし、当然です(汗)

Tさんから「夜はあの道通らないほうがいいよ!」と言われて以来、夜ひとりであの道は通らなくなりました。

確かに夜は真っ暗で恐い。

長文ですみません。

ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。

怖い話投稿:ホラーテラー まめ太郎さん  

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