短編1
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交差点

この話は知人から聞いた話なのですが、ある夏の日の事です。

都内でも有名なS交差点で友人二人と信号待ちをしていた時です。

交差点の反対側に暑い夏の昼間にもかかわらず黒の帽子に黒のコートを着た中年らしき男の人が信号待ちしていたそうです。

その知人は一緒にいた友人に「なんだあの人あんな格好して暑くないのかね?」と言うと友人は「んっ?どうした?」と、不思議そうな表情をしていたそうです。

知人はその時その黒服の男の人の事を友人に言おうしたのですが何故だか言わなかったそうです。

信号が青に変わり交差点を渡りだすとその黒服の男の人も交差点を渡りだしてこちら側に向かって来ました。

知人はその時にこの人はこの世の者ではないと感じたそうです…そしてすれ違いざまにその黒服の男が知人に「何で分かった」と言ったそうです。

知人は交差点を渡り切るまで振り返る事ができず、渡り切ってから振り返ると既に黒服の男の姿はなかったそうです。

一緒にいた友人にはそんな黒服の男は見えていなかったそうです…。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

Concrete
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