短編2
  • 表示切替
  • 使い方

神社の裏で

それは私が小学生(四年生)だった頃の出来事です。

私の家は夏の家族旅行というと北茨城のとある漁師町に行くのが恒例で、その年も家族でその漁師町を訪れました。

当時、父は海釣りにハマっており、家族をほったらかして一人堤防釣りに没頭していたので、母は姉と私を連れて漁港から歩いて数分の距離にある神社へお参りに行きました。

その神社は漁港を見下ろす高台にあり、お参りを終えて境内をぶらぶらしていた私は急に猛烈な便意を催しました。

母にその旨を伝えたのですが、生憎その神社は神主さんが常駐しておらず、無人の社務所があるだけで公衆便所などありません。

漁港まで我慢出来そうもなく、私も焦りましたが母もあせったようで、 「いいから神社の裏でしちゃいなさい」

と言いました。

私はポケットティッシュ片手に神社の裏の林の中に分け入って、おもむろに尻を出して自分を苦しめていた大便を一気に排泄しました。

「ふ〜」 一転して爽快な気分となり、周りを見る余裕が出来た私は、自分の頭上に折れてぶらさがっている太い枝が有ることに気付きました。

するとその枝は風もないのに激しく揺れだし、私は“まずい、落ちてくる”と危険を感じ、まだ尻も拭かないままその場を逃げ出そうとしましたが、次の瞬間その枝が私の目の前にドサッと落ちてきました。

私は突然の事に驚きつつも、すぐにティッシュで尻を拭いてズボンを履き、母と姉の元に走って逃げました。

私は事の顛末を母と姉に話すと、母は自分が言い出した事実には触れず「神様が怒ってるから謝って来なさい」と怒り出し、姉は当時流行っていた映画のCMを真似て「○○村の祟りじゃ〜」と馬鹿にしました。

私はもう一度お参りして御祭神に謝りました。

その後は特に何がこの身に起こる事も無く現在に至りますが、神道関係の年中行事にはなるべく参加するようになりました。

以上が私の唯一の心霊(?)体験です。

どうも有り難う御座いました。

怖い話投稿:ホラーテラー A隊員さん  

Concrete 59189e6fb4d79119a63e92183ffb92aeb8f46031afd97d5db060811ce15c35e6
閲覧数コメント怖い
13700
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ