短編1
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軽井沢の別荘

5年前の話。

当時中3だった俺は、親戚たちと軽井沢の別荘に来た。長い間誰も使っていなかったので、埃だらけだった。しょうがないので、爺ちゃんと親父は寝室、婆ちゃんと母さんはキッチン、叔父ちゃんと俺はダイニングとリビング、残りは外の枯れ葉を掃除する事にした。

俺がテーブルを拭いていると、叔父ちゃんがいきなり「うわっ」と叫んだ。彼の所にいくと…

なんと大窓に無数の手形が付いていたのだ。

去年の秋に業者が掃除してから誰も来ていないはずなのに、よく見ると小窓にまで付いていた。家族が知ると騒ぎになりかねないので、先に二人で拭いてしまおうと決意した。家の外側に周り、雑巾で拭いたものの、手形は取れそうにない。しょうがないので俺たちは諦めて内側を拭く事にした。すると…

手形はキレイに落ちた。

そう、手形は内側から付いていたのだ…

今でもこれは俺と叔父ちゃん以外家族は誰もは知らない。叔父ちゃんは業者が見落としていた汚れだとか勝手に解釈していたが、果たしてそうなのだろうか…

未だに別荘には毎年行っている。

怖い話投稿:ホラーテラー サトーさん  

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