片道2時間かかる夜間専門学校に通っていた頃の話。
通学とバイト、たまに入る臨時夜勤バイトで慢性的にお疲れモードだった私。
ある夜勤明けの日、疲労度MAXになった私は、居間の畳に倒れ込むように寝転んで、大の字になった。
頭がボーとする感覚。瞼も、指一本さえ動かない。…動けない。
暫くそうしていると、なんだか気配を感じた。
「うん…?」
肩、腕、胸、背中…。優しく男の右手が 触っている。
決して、揉む!でも 撫でる!でもない、ソフトなタッチ。
しかも、右前腕しか気配を感じない。
怖いと いうより…
「…気持ちいい…。」暫くウットリ。
と、ズッ、ズズズ…!
「ヌオッ!?」
依然、身体は動かせない。が、足許に引っ張られている!
…ズズ、ズッ。
ヤバい。マジヤバい。
「ヌオ~!」
ガバリと無理やり、上体を起こした。
…何もない。
…欲求不満女の希望的妄想?
が、家具の配置から考えて確実に 15センチは足許に移動していた。
…ビビったよ。右手っちゃん。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話