短編2
  • 表示切替
  • 使い方

修学旅行

高校生の頃、修学旅行に行った時の話です。私と友人は煙草をやっていた。

友人はポッキーの箱に煙草を忍ばせて持ってきていた。

私の泊まっていた部屋の1つ上の階が友人の部屋で、その隣の部屋が空き室で鍵が掛けてないので簡単に入れるという。

チャンスは一回。

計画内容は入浴を速やかに終わらせて部屋へ駆け込んで窓をあけて一服。

終わったらすぐに各自の部屋に戻る。

その頃に教師が見回りするので歯を磨いて消臭。

予定通り友人と一服する。バレないように部屋の電気はつけない。

一服の旨さで気にとめてなかったがこの部屋だけ和室だと気がついた。

天井見上げると電球が取り付けられてなかった。

友人と「なんでだろ?」と言ってたときに風船が勢いよく割れたような音が鳴った。

てっきり教師が駆け込んできてバレたかと2人して驚いてドアを見るが誰もいない。

だが向かって右隣の押入が開いていたのに目がいった。

今さらながら部屋に入った時には開いてたのか閉まってたのか見てないのでわからない。

気のせいだと思い部屋をでるとき開いてた押入からひんやりとした冷気が肌を撫でたので一瞬横を見る。

人がうつむいて体育座りしていた。

あまりに驚いて叫びそうになる私の口を友人が手でおさえた私の耳元で「バレたらどうすんだ!!」それは教師になのか体育座りしてる人になのか両方なのか…普段は乾燥肌の友人だが私の口を塞ぐ手は汗ばんでいた。

友人とそっとドアを開けて出ようとするとドアが開かない。

焦る背後で着地音が聞こえた。そう体育座りしてた人が裸足のままで押入から出ようとジャンプしたからだ。

私と友人の両肩は盛り上がったまま体が硬直した。

震えながら振り返ると私が親やお寺の人に数珠は御守りになるからいつも身につけて持ち歩くように言われ腕に巻いていた数珠の糸が切れ玉がはじけた。

するとうつむいたまま立っていたのは男だった。

こっちに近寄ろうとするが床に散らばった数珠で動けずにいる様子。

ここで友人が回し続けていたドアが開いた。

2人で逃げるように出て各部屋へ戻った。

気になって部屋に来たらどうしようと不安で眠れなかった。翌日友人と部屋を覗いたら数珠はなくなっていた。

ホテル側が片付けたのか。しかしホテル側と学校側も何も言ってこなかった。

そそくさと一服し部屋を出ようとすると押入が閉まっていたことに気づいた。

見るとお札が貼ってあった。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ